レアモンクエスト 2023 第六話

レアクエ

先日、中学生の息子が少し前にニュースになっていたビッグモーターの事件について聞いてきた。

「父ちゃん、なんでそうめんの会社と中古車屋が不正とかニュースになるん?」

そうめんの会社??

「質問の意図がわからんねんけど?俺を試してるのか?」

そう答えるしかない。しかし息子はいたって真面目にウチに道具箱として再利用している箱を指さして言う。

「そう、いと・・や糸。損保乃糸そんぽのいと、前食べたやん。」

いやこれ、損保そんぽジャパンは関係なくて、揖保いぼだから。Z世代、恐るべし。

前回からのつづきとなります。BANANA JUICE TOKYO さんでカカオニブと炭をぶち込んだバナナジュースをいただいた。写真を撮り忘れたのはご愛敬。おいしゅーございました。

エナジーチャージが完了し、タカシマヤウォッチメゾン日本橋へ。女性店員さんが対応してくれたのだが、全く出してもらえる様子がない。しかも今回、希望モデルの問いかけには相当範囲を広げて言ってみた。それなのに、在庫確認もなく「ないです」という。んなわけないっしょ、というぐらい広範囲な希望を言うたんですけどね。うむ、それならば仕方ない。今の僕に、”心が折れた” とかいってる時間はない。とにかく回るしかない。

雲一つない晴天で気持ちいい。昼は青い空、そして夜には「蒼井そら」を見ている。24時間、いつも晴れ男なのだ。しかしやはり三越さん、ここでもダメだった。そして大丸もまったく相手にしてもらえなかった。

お昼だが、食べている時間なんてない。僕は今日1日でゲットしないと、今年はもうチャンスがないかもしれない。ならば休まず行くしかない。

一応、未だ抽選に当たらず入店したことのないLEXIA新宿さんを拝んでから新宿高島屋さんへ。

ここでも可愛らしい店員さんが対応してくれた。

店員:店 / オサーン:オ

店:「何かご希望のモデルはございますでしょうか。」

よくよく考えてみると、毎回聞いてくれる客の希望だが、90%以上が叶わないであろう。世にも珍しい店なんだよね、ロレックスは。

オ:「今欲しいモデルがあるんです。」

店:「はい、お伺いします。」

オ:「でもそれには問題があってですね・・・」

店:「??問題、ですか?」

オ:「はい、実は欲しいモデルがあるんですが、それについて10分ぐらいアピールできるようなバックストーリーが僕にはないんですよ。ただ単に欲しいだけなんですよ。」

店:「いえいえ、ご希望をお聞かせいただければいいですよ(笑)」

オ:「では、〇〇と■■を探してまして。」

店:「では、在庫の方を確認してまいります。」

しばらく待つ・・・今回もそれなりに感触があった。そして戻ってきた。

店:「確認いたしましたが、残念ながらお在庫が今はございませんでした。」

オ:「や、やっぱりバックストーリーいるんやん。死んだ友達がいつもしていたモデルだった、とか。」

店:「いや、必要ないですよ(笑)」

まぁ、これ以上話をしても仕方がないので次へ向かったが、京王さんでも撃沈した。ここの店員さんは、何かただただ笑っているだけの男性店員だった。

池袋に行っても恐らく東武池袋は、今からだと今日中に入店できないかも知れない。そうなれば西武のみ。もしくは玉川高島屋か・・・しかし腹が減った。二つのエリアで食べたいものを検索し、僕の欲するモノとマッチしたところへ向かうことにした。そして出た答えがこちら。

ここのオムライスが食べたいっ!

というわけで、Bistro Tama さんにやってきました。

和牛ハンバーグのせデミグラスソースオムライス

ふわふわトロトロのモンサンミシェルオムライスで、大変おいしゅーございました。

満腹のお腹を押さえつつ、急いで本日最後になるであろうロレックスの店舗へ向かう。

急ぐオサーン。前方のBBAには、「どけどけ~い!」と言いながらゴッドファーザー愛のテーマを暴走族のように口で6連ラッパ音を出しながら蹴散らしていく。

♪パパラパラパラパラパララ~♪

ロレックスに到着、入店待ちは誰もいないが店内に客がおり、しばらく待つこととなる。店員さんが在庫確認から戻ってくるのが見え、対応している客にお辞儀をしている。僕の研ぎ澄まされた読唇術どくしんじゅつを使い、店員さんが言い放つ言葉を探り当てる。

「も・う・し・わ・け・ご・ざ・い・ま・せ・ん」

そうだ、今前にいるこの客は、在庫確認の前に敗れ去ったのだ。僕は心の中で、ドラクエの聖なるほこらにいる老人のように、「ロトのしるしを持たぬ愚か者よ、立ち去れ~い!」とバシルーラのような呪文と共に叫ぶ。

しかしこの客、相当往生際が悪い。ここから尚、10分ほど粘り込みを図る。やっと諦めたのか出ていったが、心の中で、「はよ出ていかんかい、ワレ!」と使ったことのない河内弁まで飛び出した。

入店すると、これまた可愛らしい店員さんが対応してくれた。

店員:店 / オサーン:オ

店:「たいへんお待たせしました。」

彼女も先ほどの客がしつこく長いと感じていたのだろう。

オ:「あぁ、いいですよ。僕の半分は優しさでできていますから。残り半分は怒りですけどね。」

と、かなり滑るかも知れないリスキーな言葉を思わず言ってしまうが、笑ってくれた。良い人だ。

オ:「〇〇と■■を探しているんです。欲しいアピールは30分でも1時間でもできるけど、迷惑だろうし希望だけ伝えることにしておきます。」

店:「承知しました。では在庫の方、確認してまいります。」

しばらく待っているが戻ってこない。期待はしてしまうが、銀座三越で空振りだったこともあり、ナニの後の賢者モードのような雰囲気で静かに待つ。

結構待った。そして戻ってきた店員さんの手には、あのベージュのトレーが。最近、ベージュのトレーを見ただけで血圧が相当上がる。賢者モードから野獣モードへ一瞬にして変化した。しかしここでガツガツしては、みっともない。全く動揺していませんよ的な表情を装う。

店:「ご希望のモデルではないのですが、一つご提案できそうなモデルがございますので、ご覧になられますか?」

最後まで言葉を聞かずして食い気味に「ハイッ!買います!」と言いそうになるが、

オ:「そうなの?一応、見せてもらえます?」

という。時計を拝見し、希望していたモデルに近いこともあり購入することになった。

買った僕は上機嫌。部下たちを集めて晩御飯へ行こうと誘う。全く興味はないけれど、今日の仕事の内容を聞かせて欲しいとか言って、みんなの仕事っぷりを褒めまくった。

翌朝、テレビをつけると前日に見た六本木ヒルズのことを情報番組でやっていた。あぁ、昨日いたのは彼らか。山Pは知ってるが、他は・・・スマソ

朝から僕が逃げ出さないようにホテルの部屋まで迎えに来た部下達。一応前日に僕の願いを聞いてもらったので、しゃーなしにこの日は仕事をした。はぁ、今日もマラソンしたいなぁ・・・

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