1888年から時計制作を始めたカール F. ブヘラは、その品質と革新性、パイオニア精神で世界に広く知られています。カール F. ブヘラは、創業からの家族経営を続けているスイスでも数少ない独立した時計メーカーの一社。そして時計店としてのブヘラはロレックスの正規代理店としても有名で、ロレックスの売上の5〜6%を占めているとまで言われています。現在は同家3代目のヨルグ・G・ブヘラが率いていました。
ちなみに、ブヘラが取り扱っているブランドといえば、下記のブランドたちになります。
2023年8月末、ブヘラ創業三代目 ヨルグ・ブヘラは、世界で最も重要な時計ブランドである長年のパートナーであるロレックスに、世界で最も重要なロレックスディーラーである自社を売却し、ビッグニュースを世界に広めました。そして彼は約2か月後、87歳で亡くなりました。
ヨルグ・ブヘラの影響は大きく、スイスは時計市場の重要なプレーヤーを失うだけでなく、主要な起業家も失うことになりました。彼は1977年に父親から事業を引き継ぎましたが、当時、スイス時計業界は非常に困難な時期にありました。その少し前には、セイコーによるクォーツショックがスイス時計産業の大量消滅と、これまでにない市場の混乱を引き起こしました。
しかし、ヨルク・ブヘラ氏はクォーツショックにひるむことはなかった。スイスのルツェルンのビジネスは世界的な大国となり、世界最大の高級時計小売店に成長しました。
ブヘラは、スイスに17か所、ドイツに10か所の支店、ウィーンの旗艦ブティック、コペンハーゲンの店舗、ロンドンの6か所のブティックを含む、ヨーロッパの36か所に拠点を置いています。ブヘラはパリで世界最大の時計と宝石の店を経営しています。ブヘラはアメリカの高級時計店大手トゥルノーを買収、そして米国内で32店舗を運営しています。ブヘラは、急成長する中古時計ビジネスにおける重要な国際企業でもあります。

コペンハーゲンは最北端のブヘラ
ブヘラは売上高や利益を公表していません。推定ではありますが、ブヘラの現在の売上高は18億フランから20億フランといいます。日本円で、3,000億円~3,300億円です・・・

R.I.P.
ヨルク・ブヘラは数千億円相当の財産を残しました。 「貸借対照表」によれば、その額は22億フラン(約3,500億円)と見積もられています。さらに、ロレックスへの会社売却で彼が受け取った金額は不明なんですが、計り知れない額なのは確か。収益は約40億フラン(約6,500億円)と推定されている。ヨルク・ブヘラには子供がいなかった。彼をよく知る人々は、彼がその後の時代に向けて終活をしていたといいます。彼の資産のほとんどはおそらく財団に寄付されるようです。
87歳ですか。大往生と言ってもいいのではないでしょうか。
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