人気スポロレの正規店購入を考察する シーズン2-26 その2
- 2019.10.17
- 人気スポロレ購入シリーズ
- chronodark, chronograph, rolex, tudor, クロノグラフ, クロノダーク, チューダー, パトロール, ロレックス, 大丸, 正規店
今週末のW杯ラグビーは、南アフリカ戦ですね。相手も前回大会の屈辱を晴らすために、死に物狂いで来るはずです。そんな優勝候補、南アフリカに勝つ方法を考えたんですが、その作戦とは・・・「百姓一揆」しかないと思っています。「百姓一揆」の詳しい説明は、こちらをご覧ください。残念ながら試合の方は仕事の影響でテレビ観戦も生ではできませんが、帰宅後にでも観たいと思っています。帰るまで結果を知りたくないのですが、スマホを観ると結果がどうしても流れてくるんでしょうね。
ー前回からのつづきー
梅田から阪急電車に乗って病院へ行く予定のオサーン。阪急百貨店からエレベーターで降りている時に、滅多に鳴らないオサーンの電話が鳴る。大阪で水道屋を元々営んでいた友達、パッキン永井(公表了承済み)からだった。このパッキン永井が、
「おいオサーン、お前時計好きやったな。ジュルッ! 俺、金できてん。ジュルッ! 買うから見たいんや。ジュルッ! 」
という。ちなみにパッキン永井の「ジュルッ!」はヨダレを吸い込む音である。本人の口のパッキンは、ポンコツだ。しかしこの「ジュルッ!」が多ければ多いほど、パッキン永井の体調は良い。
「いや俺、今から病院。ムリ。」
本当に面倒くさい。どうせ奴が暇なだけに違いない。付き合っていられない。しかも、阪急梅田駅の改札前まで来ている。しかしパッキン永井がこんなことをいう。
「ジュルッ! ほな、金曜日のシャワーの取り換え、延期するわ。ジュルッ! 急ぎやったら普通の業者頼めや。ジュルッ! 」
それは困る。シャワーの土台からの取り換えなんて私にはできない。材料費のみですぐにやってくれるパッキン永井は我が家にとって、「 便利屋 水の神・ポセイドン」である。しかし聞くと約200万円ほど手元にあるらしい。本当かどうか疑わしい上に、本当にそんな大金を持っているなら、悪い金に違いない。これは友として会って事情を聞く必要がある。悪い金ならば、私が預かる必要もある。わかった。病院はキャンセルすることとした。
しかし時計を買うとなると、ロレックスを薦めたい。やはり実用的だからだ。全く無頓着な奴なので、恐らく仕事でもプライベートでも着けっぱなしのはずである。タフな時計がいい。ポセイドンにはサブマリーナしかない。
大阪は、あべのハルカスを除いて、正規店は大丸心斎橋店・レキシア以外は既にパトロール済。この2店に賭け、ダメなら並行店を見て周ることにしよう。幸い彼は蒲生4丁目(マイナーな地域)に住んでいる。長堀鶴見緑地線で心斎橋まで地下鉄一本。私も梅田から御堂筋線ですぐに向かえる。心斎橋しかない。
新たに新装した心斎橋大丸前で待ち合わせをする。時間にルーズなパッキン永井はまだ来ない。しばらく人間ウォッチングでもしていると現れた。
パッキン永井:パ / オサーン:オ
パ:「んで、オサーン。ジュルッ! ここにあるんやな。」
オ:「まだ知らん。お前を待ってたのにわかるか!」
パ:「買う、言うてんのやから、ジュルッ! それぐらい見とけよ!」
こいつといると、いつも口喧嘩になる。周りの人も見てくる。しかしこれはジャレ合っているだけだ。
オ:「正直言って、ないと思う。正規店、あっち(レキシア)にもあるけど、そっちもないと思う。」
パ:「ほな何で、こんなとこで待ち合わせしたんや?ジュルッ! 」
確かに奴の言うこともわからなくもない。しかし喧嘩腰なのが腹立つ。
オ:「わかった。(もうどうでもいい)あるとこ行こ。」
ということで、並行店へ向かうがふと思う。
オ:「お前、保証書の名前とか気にするか?自分の名前がやっぱり欲しいやろ?」
パ:「は?ジュルッ! 俺が現金主義なんを何でか知らんのか?個人情報を出したくないからや。ジュルッ! カードも何も持ってない。おれの個人情報、誰にも見せへん。保証書に俺の名前って、ジュルッ! 個人情報流出しとるやんけ。そんなんやったら俺はいらん。」
こんなデリカシーのない奴が、人一倍個人情報に気を使う。もう意味がわからない。もう腹も立たない。
オ:「そうか、ほな並行店で買うか?定価よりも高いと思うけどな。」
パ:「は?お前、泥棒か?ジュルッ! 何で定価より高いねん。何で俺を連れます?ジュルッ! 何がしたいねん?」
それはこっちのセリフだ。病院に行けばよかった。しかし次の言葉に納得した。
パ:「だから、お前のヤツでええねん、 売ってくれたら。ジュルッ! 何で心斎橋まで来なあかんねん。ジュルッ! 」
オ:「それ、最初から言えよ。俺のを欲しいってことか?」
パ:「そや、それ最初から言うてるやろ。ジュルッ! アホかお前。」
オ:「ほな金曜日に来た時に見たらええわ。アホは余計やけど、やっとわかった。」
パ:「電車代、時計代から引けよ。ジュルッ! 帰るわ。」
全く自己中心的な奴だ。こんな性格だから、親から継いだ水道屋も廃業してしまうんだ。まぁ、今は楽しそうに生きているので良いのかもしれないが。でも病院をキャンセルするんじゃなかった。パッキン永井との10分間の攻防で無駄な時間が過ぎていった。
しかしせっかく心斎橋まで来たので、大丸に寄って帰ることにした。2Fのロレックスに入るが、もう疲れてGMTバットマンを聞く力が残っていない。ショーケースをチラッと見るだけ見る。すると、珍しくヨットマスターII Ref.116680 がある。へぇ~っと思い店をでる。オサーンはヨットマスター系はどうも苦手である。確かに恰好いいのだが、なぜだか苦手だ。
疲れた体には美女しかない。6Fのヴァシュロン・コンスタンタンの店員さんは癒される。一目見て帰ろう。そう思い、6Fへ上がったのだが、見当たらない。休みなのかなぁ?仕方ないのでパテック・フィリップを覗くと、セレブっぽい母&娘らしき2人がトレーに時計が置かれた状態で座ってお話をしている。どうやら顧客のようだ。品が違う。明らかに品が違う。パッキン永井とは大違いだ。このギャップ、同じ日本人とは思えない。オサーンにもここはやはり敷居が高すぎる。でもやはり美術品として見る美しい時計。素晴らしいです。
そう、ここにもチューダーがある。狭い端っこに作られたチューダーブース。入るといつもはイケメンな店員さんだが、初めて女性店員さんだ。オサーンは疲れていたが、これは癒される。ショーケースをチラッと見て、問いかける。
「あのぉ、このブラックベイ・ダークのクロノグラフ、限定のヤツ探しているけどないですよねぇ・・・」
女性店員さんが、指を指す。
「これ、ですよね?」
「エッ!それ、エッ?気付かんかった。それ、それ、それーーーー!」
疲れている紳士は取り乱す。それはあたかもロレックス・デイトナを初めて正規店で発見した時と同じような興奮度合い。そりゃ正規店では買いたくても買えないノーチラスやロイヤルオーク・エクストラシン、他多数あります。しかし私の地位に見合った、このチューダー。探し求めていたクロノダークを手にした瞬間、もしかしたら今年一番嬉しかったかも・・・と思えた。何だろう?ロレックスじゃなのに。
そして、パッキン永井との「人生でもっとも無駄な時間」が、こんなエンディングに結び付けてくれるとは思いもしなかった。決勝トーナメントが始まるラグビー。心の底から楽しめる大会は、今始まったばかりである。
ロレックスや雲上クラスの人には興味がない分野かもしれませんが、ご了承くださいませ。
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