レアモンクエストIII そしてポンコツへ… 1

皆様、お久しぶりです。他人が使っているコインランドリーに追加料金を投入し、勝手に延長して帰るオサーンです。

少し前に1度記事を書いただけで春以来の更新となります。単純な話、全く時計屋さんに行かない状態が数カ月間続いているだけです。「家族を養う為、真面目に仕事と向き合っていた」という理由ならまだいいのですが、休みのたび、女性とムフフな時間を過ごすことが多くなっていまして、そちらにマニーが流れていた訳であります。しかも子供の大学や高校の学費、そして家の改築などが重なり、時計を見てしまうと欲しくなるが故、故意に少し遠ざけていた次第です。

当然、今週の休みの日も女性(ヤクルトレディー)とお出かけ。

「どや、俺のはヤクルト10000や!しっかりと味わえ!」

なんて言葉責めを交えながら、おえおうさせる日々。私が時計の話を会う度にするから、ちょっと時計の良さをわかってきた彼女。

私の時計を着けたがるので、いつも腕に試着させてあげます。しかし女性の腕には、やっぱり大きく感じますね。そんなこんなで9月も全く時計屋巡りをすることなく、仕事に励みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おえおうさせるが、けつあなは未確定。俺はそっちの穴は苦手なんだよ!

けつあな先輩

もーやってらんねー。自分の人生で、これほどまで時計屋さんに足を運ばなかったことはない。時計屋に行きたい!それ一心で気が付いたら仕事場を抜け出し到着していた。

路面店となった京都のこの店もそう言えば初めてだ。ここはいっちょ、ブチかますしかない。入口に立っている門兵は、まるで寺院の入口で睨みを利かせる仁王像のように私を見つめる。負けじと私も、売られた喧嘩は必ず頂戴すると言わんばかりの目で睨み返す。

「たのもー!」

道場破りの如く、入口で腰に手をあて声高に雄叫ぶのがマイスタイル。さぁ門兵よ、その扉を開けぃっ!すると音もなくスゥ〜っと開いた扉の奥から小柄な女性が小走りに出てくる。

「いらっしゃいませ、本日ご予約のお方でしょうか?」

予約?予約とは前もって約束すること(weblio辞書より)。そんな約束をした覚えはない。いや、俺から言わせれば、約束は破るもの。俺はそれぐらい尖っている。

「あっ、予約ね。え~っと、あっ、そうや。予約券、家に忘れて。あ~、テレビの上やわ。」

咄嗟に出た瞬発力抜群の返答、まぁ唯一の失敗とすれば、最近のテレビは薄型で上に物を置く人がいないことか。まぁいい、ゴリ押しで白々しく入店しよう。

「いや、ご予約はネットを通じてお電話番号で認証していただくシステムなので・・・」

かたくなに拒むその姿を見て、入店できないと悟り潔く立ち去る(威力業務妨害になるのが怖いだけ)。浅香唯が好きだった昭和世代の私にはなかなかハードルが高いシステム。なるほど、これが入店予約というやつなのか。入口に立つ門兵が呆れたような顔でこっちを見ている。悔しまぎれに、「おい君、後ろのシャツが出てるぞ!」と適当なことを言い、去り際にスボンにシャツを入れ直している門兵の姿を見てほくそ笑む。

なるほどなぁ。入店予約システムは一日に入店できる人数を完全に把握できて店側に大きなメリットがあるなぁ。しかも、個人情報を最初にさらけ出すので、客の選別をしている可能性だってある(選別方法は知りません)。よくできたシステムだ。

仕事に戻ろう。しかしその時、2週間前の出来事を思い出した。


~二週間前~

登録されていない番号から電話がかかってきた。

「おぉ、オサーン。俺な、電話番号変えてん。浮気バレてスマホ変えさせられてん。」

大阪に住む、非常にデリカシーのない友人からの電話だった。

「わかった。気が向いたら登録しとくわ。」

精一杯の応対をし、切ろうとするが相手が続ける。

「ちゃうねん、お前な、時計買ったりするやん。欲しいのあるねん。」

言葉遣いに品のカケラもない。

「買えや、勝手に。俺は仕事忙しいねん最近。ほなな~」

ややこしいヤツはさっさと切るのが賢明だ。その瞬間、相手が言う。

「和美(仮名)、お前知り合いなんやって?」

その和美(仮名)という名前、ヤクルトレディーの名前である。え?一瞬頭が真っ白になる。話を聞くと、ヤクルトレディーとこの友人、実はいとこ同士ということだった。変な時計好きの人と仲良くなったとヤクルトレディーが言うと、俺もそんな友達いるわ。という流れで私に行きついたらしい。世間は狭い。それよりヤバイ。どこまでの話を知っているのかが不安で仕方ない(後にヤクルトレディーに聞くと、大したことは言うてないと判明)。ということは邪険には扱えない。

「んで、ローレックスの青のサブマリーナー欲しいねん。お前、時間あるし買えるやろ?」

ローレックスのローと伸ばすところが耳障りだが、そんなことより少しでも恩を売っておいた方がいいかなぁ・・・


なんてことがあったので、せっかくなので会社へ電話し、午後からの休みを申し出た。

でもこんな感じで予約なしでは入店できないとなると、急に店舗へ行っても入ることもできないんだよなぁ・・・そう思いながら電車に揺られ大阪へ向かう。

久しぶりに梅田に来たのでランゲさんや他のブランドに足を運ぼうかと思うが、ロレックスに並ぶ列を見て驚愕する。これじゃ、入れない・・・話を聞くと、梅田大丸も当日でも入れることは入れるが、予約制となっているという。これは厳しい。諦めて大丸へ向かう。

うん、入れる雰囲気ではない。もうこれはどうしようもない。当日の受付だけするが、先が見えない。仕方なしに地下鉄御堂筋線に乗り、心斎橋へ向かう。

まずロレックスへ行く前に、友達のお店でリラックスさせてもらう。

「暑いわ、何か飲み物ないの?」

という私の厚かましい頼みで出てきた飲み物、それがこれ。

そう、ツイッターに出したこのツイートですが、レキシアさんで貰った水ではないんです。友達がレアルマドリードの大ファンで、この水は公式ミネラルウォーターなんだそうです。

SOLAN DE CABRAS(ソラン・デ・カブラス)←ここから買える

レアルファンということで、わざわざそんな水を購入しているらしい。でもなんか良いことありそうな気がしてきた。そのままレキシアへゴーゴゴー!

ここは少し待つだけで、案外スムーズに入れた。というか、やっと店に入ることができた。女性店員が近づいてくる。

店員:店 / オサーン:オ

店:「ご案内させていただきます。お探しのモデルはございますでしょうか?」

ここは簡単に答えるべきか、少し雑談に持って行くべきかを悩むが取りあえず希望モデルを伝えてみることに。

オ:「はい、サブマリーナなんですが・・・」

素直が一番だ。

店:「そうですねぇ・・・プロフェッショナルモデルは人気で、例えばサブマリーナでもお素材とかは指定ございますか?」

ここも素直に伝える。

オ:「はい、コンビのサブマリーナが欲しいんです。」

店:「そうですか、コンビだと黒と青の二つ種類があるのですが。」

その質問は当然と言っていい流れ。

オ:「ブルーって僕に似合います?」

ここで流れを急変させる。大谷のスライダーに近い。

店:「えぇ?」

オ:「実はですね、ブルーが欲しいんですよ。でも似合わないってよく言われるんです。」

ここでトラップを仕掛けるのが策士というもの。この誘導尋問からお宝をいただく。それはあたかも、ケンシロウに経絡秘孔を突かれたような状態と表現しても過言ではない、もうすでに罠にかかっている会話である。

店:「そんなことないと思いますよ。」

はい来た!いただいたも同然、ヒデブ3秒前だ。

オ:「ですよね。じゃやっぱり、ブルーでお願いします。」

もうお気づきだろうか。そうなんです。店員さんの気持ちとしては、『私が似合うと証明してあげましょう、はいどうぞ、こちらで試着を!』のパターンなのだ。

店:「一度在庫の確認してきます。」

周りには在庫確認に敗れ去りしランナーの姿が一人二人と消えていく。勝者は高みの見物。『君たちは武器もなく丸腰で来ているのかい?』思わずそう言いそうになる。

ー数分後ー

こちらへ微笑みながら向かってくる。ハイタッチの準備に入る私。

店:「今のところ入荷がなくて、在庫がない状態です。申し訳ございません。」

オ:「え⁈」

歳のせいか、最近は耳に入ってくる言葉がすんなり脳へ伝達しないようだ。

店:「申し訳ありません、在庫がなくてまたお待ちしてます。」

オ:「そ、そんな・・・たわばッ!←こんな断末魔もあった

 

やはり一朝一夕にはいかないものだと感じました。まだ数店舗ある、今度いつ行けるかわからないから今行くしかない!

つづく