レアモンクエスト2 雲上の神々 III
- 2021.02.19
- レアクエ
今更ながら「鬼滅の刃」にドハマりしているオサーンです。先日も映画を数年ぶりに観に行ったのですが、会社の制度を利用すると無料で観れるということが入社して以来初めて判明。若手に聞くと、「え?知らないって・・・何年ここいるんですか?」とバカにされた。「おめーらみてーに、フラフラ映画なんて見てるヒマ、ネーんだよ!!」と心で叫んでおきました。
実は最近、身内に不幸があり、なかなか自由な時間が持てず、さらに同居の親父も病で余命僅かと言われる。「ロレックスが」や「時計が」、などと言ってる場合ではない。親父はパルスオキシメーターで主治医も諦めた驚異の10という日本レコード級の値を叩き出してからのV字回復をしてますが、それでも70程度。呼吸器不全で苦しそうです。モルヒネジャンキーとなっています。こんな状態じゃ、しばらく時計を見に行くことはインポッシボー(発音良すぎてすいません)です・・・
↓最近、CMでもやってますね
何言ってんだ?
息子の俺が幸せそうにしてることが親の喜びだろ? 死んだ身内もその方が嬉しいというに決まっている。俺も時計をたくさん見れたらハッピーだ。WIN WIN WINの関係成立してんぢゃん!ポッシボーだ!
そうとなれば行くしかない。約1ヶ月間もパトロールに出ないなんて、何年ぶりだろう?欲しい時計が買えるか買えないなんて関係ない。行くことに意義がある!朝から何だか雪がチラついているのが気になるが・・・全く問題ない。ポッシボーだ。
見えにくいが雪交じりの雨が降っている
ノリノリで意気揚々とテンションマックスで駅の階段を降りていたときに事件が…スマホを見ながら降りていたら一段踏み外し、ダイナミックにコケる。ただコケるだけなら良いが、元々傷めている膝を捻ってしまい、その場で動けなくなる。これまでの人生が走馬灯のように駆け巡る。動けない。この時感じた。
「今日は、アカン日や。インポッシボーだ。」
そんな日が時々ある。何をやっても上手くいかない日。この日がまさにそうである。でも今日行かないと、しばらく行けそうもない。そう考えると、収穫がゼロでも行きたい。足を引きずりながら行くか、それとも帰るかを天秤にかけたが、結局予定通り行くことに決定した。インポッシボーでも立ち向かう姿は、もうトム・クルーズそのものだ。
勘の良い方なら既にお気付きかも知れないが、この前置きの長さは、本編の内容の薄さを表している。しかしそんなことは気にせず進めるのがオサーンの流儀。
世界には四大文明が発祥したと言われている川がある。ナイル川、チグリス-ユーフラテス川、インダス川、そしてこの淀川。現代日本が栄えた源、母なる川 “淀川” 。民は洗濯をし、身体を洗い、死者を流すという(半分ウソです)。そんな淀川を阪急電車で渡り、向かうは梅田です。
傷めた足を引きずりながらいつもの阪急うめだ店。案の定、ロレックスでは入店制限がされており、案内を待つしかない。外で待っていると何やら超ビジンダー店員が入口で待っている私のところへやってきた。これは緊張する。「好きです」と言ってしまいそうだ。
「只今、入場制限をしてまして、お探しのモデルが決まっているか、お修理の場合はお伺いします。」
という。緊張しながらではあるが、ここは素直に欲しいモデルを伝える。
「そちらのモデルは人気のモデルでして、在庫の方が無い状況です。」
と言われる。もしかしてこれ、全て店の入口でやりとり終わらせると、尺が足りないんだよねぇ・・・ブログのネタが・・・コロナの影響、こんなところにも出るのね。困ったもんです。気を取り直してランゲさんにも顔を出す。私の顔を見るや否や店員さんが、
「オデュッセウスですよね!入ったらすぐに電話しますからっ!」
と焦っている。私はそんなに急いでないとは伝えているが、店に顔を出すことが店側へのプレッシャーなのか、当初の予定入荷時期から遅れていることを店員さんの方が気にしているようです。そうなると行きづらくなるな・・・ホント、いつでもいいのに・・・
撃沈されるだろうが、一応大丸にも寄ってみたが、やはり同じく店の外で在庫を聞かれるだけでオワタ。
それにしても、足が痛い。コケた時、変な受け身を取っていたこともあり、打ち身の痛みもところどころある。常に痛み止めを持ち歩いているので、飲んではみたがどうなるのか。色々と思いを巡らせながら地下鉄に乗り込む。
地下鉄に揺られながら、「気楽にロレックスを回りたい。」とふと思う。他のブランドならマイペースで話ができるのに、ロレックスでは全くその感触がない。他のブランドは、「買って欲しい」という気持ちから俺に話を合わせてくれているのか?もしそうだとしたら、俺は会話のセンスがないんだなぁ・・・
どんどん思考がネガティブになる。悪い兆候だ。
近鉄あべのハルカスにやってきたが、やはり撃沈した。ここから心斎橋・難波へ行くか神戸に向かうか・・・悩んだあげく行ったところで、出会いがあった。
たまたまお昼なのか他のお客さんが1組しかいない状況。対応してくださった男性店員さんと話をした。
店員:店 / オサーン:オ
いつもながらの最初にある挨拶などのやりとりの後、
店:「ご希望のモデルはお決まりでしょうか?」
オ:「いいでしょ、この時計(デイトナ116518LN)。お気に入りっす。」
店:「ご利用いただき、ありがとうございます。素敵な時計ですね。今では人気でなかなか入手困難ですから。」
オ:「これのWGってないですよね?もちろん人気なのでSSも。」
店:「はい、あいにく在庫をきらせております。」
オ:「それがまた、僕の家にはあるんですよ。凄く運が良くて、たまたま売って頂いて。今まで素敵な販売員さんと出会えて感謝しかありません。」
店:「たくさんお持ちなんですね。」
オ:「そしてまた今日、素敵な販売員さんに出会えました。今はワクワクしてます。何が出るかな♪何が出るかな♪青のサブマリーナ!略して、『青サブ~!』」
完全にスベッた感触だった。インポッシボーだ。
店:「在庫の方を確認してまいります。」
デイトナは「ない」ってすぐに答えたのに、裏に行った。も、もしや・・・インからのポッシボー?
デデーン!青サブ~(コンビ)!
これが出てきた時に私の電話に着信があったが、興奮のあまりスルーしてしまっていた。しかし2021年初めての時計、小躍りしながら(昨年12月分のカードの引き落としは先日ありましたが)1,509,200円をお支払い。
うん、綺麗だよ。君に会うために僕は生まれてきたんだよ。そんな言葉がトム・クルーズのように思わず出てしまいます。
オ:「焦らなくても良いですよ。ゆっくりパッキングしてくださいね。」
勝者の余裕がこぼれんばかりにあふれ出る。オサーンの半分は優しさでできている。あと半分は、トム・クルーズだ。神に感謝し仏に拝んでいるところ、再び着信が。そうだ、電話があったことを忘れていた。
オ:「〇〇(店員)さん、ありがとうございました。また来ます。素敵な出会いでした。コロナ禍なのでハグはできませんが、心の中でハグっておきます。」
そう言い残し店を出た。
電話に出ると、友達からだった。「△△(共通の友達)が個人で営んでいたフレンチ料理店が閉店した」とのこと。昨今ニュースでよくみる、コロナ閉店か。長らく会っていない友達だが、連絡をしてみた。すると、「一昨日閉めたわ。まだ材料あるから食べに来るか?」と言われる。連絡をくれた友達二人で向かい、食事を頂いた。手を抜くことなくコースでご馳走してくれ、メインディッシュを運んできたシェフの友達がいう。
「ノルマンディー産の厳選された親羊の前で泣き叫ぶ子羊を丁寧にシメ上げた肉です。」
「ちょ、ま、それ言われると食いづらい…」
そんな会話を楽しみながら、コロナの現状を垣間見た2月。自営業で苦しんでいる方が多いようです。今日、明日の生活の目途が立たない人もいれば、呑気に私のように時計という趣味に浸かっているいる自分。申し訳ない気持ちで食事を頂いていたら、シェフがいう。
「俺もロレックス欲しいなぁ」
すると一緒に来た友達が言う。
友:「(僕を指差して)コイツ、アホほど買っとる。一本もらえ。それか、この飯代、150万言うたれ!」
オ:「それは、インポッシボー!」
友:「何やそのインポなんちゃら?全然おもんない。」
どうでもいい話をしながら、食事も終え帰宅。今日はダメな1日だと思っていたが、そうでもない1日となりました。しかし足は痛い。それを何とかしないと・・・
奥 Ref.126613LB 手前 Ref.116613LB
左 Ref.116613LB 右 Ref.126613LB
今月中にもう一回ぐらい、パトロールに出れたらいいのになぁ。
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