増えた高級時計、貸金庫ってどう?
私の中では評判の悪い奴だが、どうも他の人には評判が良さそうなので、友達の話を最初にしておこう。この前置きの話が長いので最後まで読んでも、目的としている内容が入ってこないかも知れません。
彼の名は、パッキン永井とい、ファイティング原田やガッツ石松など、昔のボクサーのような名前を持っている。彼の家は代々、左官屋(水回り専門)を営んでおりましたが、なんせ本人の口周りのパッキンがかなり緩い。なので面白がって私がそう名付けた。嫌がるかと思ったのだが当時はパッキン本人も、
「カッコええやんけ、それ。ジュルッ! そう呼んでくれ。」
と、水道屋の癖に「パッキン」の意味も知らなかったヤツだった。どうやら本人が脱色していた「金髪」を業界用語のように言っていると思っていたようだ(後日談)。バカな奴だが、某国立大学へ一発合格する変人だった。
週末、週明けの土日、火曜日祝日とオサーンは仕事がギッシリなのでこの日は忙しい。銀行へ行かなければならない。理由は別の記事に書いたのですが、そのパッキン永井が来るからです。腕は達者で、家の水回りは全て彼がしてくれます。料金も買ってきた材料費しか取らない。彼曰く、
「土足でオサーンの家に入れるのは気持ちがいい。ジュルッ! ハッハッハ!」
ただそれだけで引き受けてくれる。しかし褒めるところはそこぐらいで、彼は車の免許すら持っていない。水道屋を経営していたときも、現場へ行くのに免許持ちのアルバイトに運転させて行く。そのアルバイトが独立するというので、現場へ行けなくなった彼は、親子三代続いた水道屋を廃業した。しかし彼の口癖は、
「車は運転するもんじゃない。ジュルッ! 乗せてもらうものだ。」
である。説明しておくが、この「ジュルッ!」は、彼の口からヨダレを吸い込む音である。
そんな彼を迎えに行き、車に乗せる。実は彼、車の運転に関しては私のことを尊敬しているそうだ。一時期、免許マニアだった私は、彼の父親から呼ばれ、現場で手伝いを学生の時によくした。職人が現場で重機を動かせても、重機を現場まで運ぶのに大特やけん引が必要だ。パッキン永井の父親から依頼されてアルバイトをしていたので、「オサーン君、息子は役立たず。君が継いでくれ。」といつも言っていた。ちなみにこれが私の免許です。
しかし、当のパッキン永井本人は「車は乗せてもらうもの」と謙虚なように言っておきながら、運転しているオサーンの渾身のギャグも、横でハナクソを平気で車内に飛ばして聞いていない。デリカシーのかけらもない。
そんな彼と銀行へ行ったのには訳があります。貸金庫です。(ここからが本題で、パッキン永井との話は最後にまた出ます)
以前にも時計の保管についてのトピックを書きましたが、今回は少し絞ってお話したいと思います。
時計を買っていると、レギュラーモデルとサブのメンバー的なモデル、はたまた後世に残したい時計など色々とコレクションしてしまうのが男の性ってやつです。
かく言う私も色々と買っていますので、保管には気を使っています。私は銀行の貸金庫をお借りしているのですが、どうやら恵まれた銀行のようです(笑)。というのも知らなかったのですが、私のお取引している銀行の1つには、自動タイプと手動タイプの貸金庫があり、手動タイプは結構サイズに種類があります。大手の都市銀行では個人契約だとそれほど種類がないようで、カード認証や指紋認証の後、回転寿司のように自分の金庫がやって来て、それを鍵で開ける自動タイプが多いようです。
私の使っている銀行は、「手動」という言わばマンション入口にある「集合ポスト」のようなものがあり、ボックスを引き出してから、中身を収納します。ちなみに私の借りているサイズが、
函の高さ31cm × 幅28cm × 奥行54㎝
となっており、お借りした当初は入れるものが「時計2つと書類のみ」でスッカスカでした。しかし毎月の銀行振込・引き落としの申し込みや家のローンなどで使っているので、破格でお借りできていたため、そのまま使っています。今では大助かりです。しかも普通に借りると、年間40,700円です。結構な出費ですね。
他のサイズは、こんな感じです。
さて、ロレックスやその他のブランドの購入時の箱はかなり大きくて金庫には入れられないので、家のクローゼットに入っています。そして時計はというと、こんなのに入れています。
プラスチックコンテナです。ロレックスが正規店に納品される時は、このようなプラスチックケースに入って、販売用の箱とは別に送られてきます。
かつて、今のようなブームになる前は、このケースも譲っていただけたこともあります。海外では少し前までこの状態で買えたみたいですね。安っぽいケースですが、発砲スチロールでしっかり押さえられて必要にして十分です。
今ではロレックスの納品に使われていたケースではなくとも、同じようなモノが格安で作られているので、購入も可能です。なぜか純正のケースも結構売られています。
金庫にはこのコンテナに入れて収納しております。このケースサイズは約12cm×6.5cm×4.0cmです。
こんな感じにケースに収められ、金庫送りとなります。みなさんの保管となると、普通に部屋でワインディングマシーンとかもあるでしょう。そう考えると、約100万円の、いやそれ以上の価値があるものが部屋でグルグル動いているんですよね。私はワインディングマシーンを今は手放したので、家にある時計は、小型金庫保管です。それもよく考えると不安ですね。しかしその辺りのことを考え出すと、もう何も買えなくなってしまいます。銀行の貸金庫も、災害などでどうなるかもわかりません。みなさん、どうされているのでしょうか?私も知りたい!
結局、危機管理って自分の命を守ること優先ですからね。モノを大切にする心があれば、各々の管理の方法でいいでしょうね。結果、どうでもいいトピックということです。
さて、パッキン永井と共に銀行へ行き、顔見知りの銀行員に貸金庫の使用を申し出ます。普段ならすんなり奥の金庫まで一緒に行くのですが、この日ばかりは足止めをくらう。
「オサーン様、お連れの方はあちらでお待ち願いたいのですが・・・」
そう、パッキン永井が後ろにいる。それはまるで電車の自動改札で、乗車券を買わずに前の人に引っ付いて入ろうとしているのと同じ状態。「クソッ!」と一言残し、待合へ向かうパッキン永井。
しっかりと危険を察知してくれるという面では、セキュリティを考慮して、やっぱり銀行の貸金庫は良いですね。
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