日々是、思ふ 其の陸

日々是、思ふ」は、オサーンがちょっと時計とは関係ないこと(時には関係あること)、思ったことを綴る時事的コラムです。社会派ハードボイルドとでも言うべきか。100人に1人でも共感してもらえれば本望です。
基本、「オサーンの愚痴の掃き溜め」である。

 

今回はどうでもいい(いつものことだが)痴話話〈ちわばなし〉ですが、ご勘弁を。

実は先日、会社の営業で小倉まで行ってきた。日帰りということもあり、全く自由の利く時間がとれないどころか、同期入社のMと部下と言われる若者2人(便宜上「部下」と記すが、普段は同僚という)、合計3人を引き連れてのいうことだったが、この3人とも小倉に行くのが初めてということだから、先輩はいつものように初心者に対しての的確なアドバイスを心がけている。

オサーン : 「ええか、お前ら。初心者にとって一番危ないのは関門トンネルや。関門トンネルに入ると往々にして『あぁ、九州か』と伸びをしたり新たな景色を前にし、車窓に目を奪われる。それが甘い。そんな心の隙間を作っているうちに小倉を通り過ぎ、歯ぎしりしながら博多まで行ってしまう者を俺を含め過去に何人も見てきた。関門トンネルに入ったらもう小倉やと思え。

部下 : 「はい、課長。しかし課長は経験豊富ですね。勉強になります!

M : 「あほか、こいつが鈍臭いだけで誰も降りそびれへんわ。

オサーン : 「まぁ、見とけ。往々にして人を見くびっている奴がトジを踏む。フフフ。

そう言いながらも、同期のMも部下たちも案外素直にトンネルに入ったと思ったら、立ち上がって棚から荷物を下ろして降りる準備をし始めた。

オサーン : 「お前ら、ようわかっとる。俺の経験談を理解してるようやな、ハハハ

小倉に到着と同時に3人がスマートに荷物をゴロゴロさせながら出入口へ向かうのを見て上司は微笑む。しかし初心者達は忘れ物をしがちだ。上司はこういうところに気が利く。しっかり確認し、やおら立ち上がろうとしたときに、リラックスするために靴を脱いでいたことに気付く。慌ててシート下から引っ張り出そうとすると、靴紐がレバーに引っ掛かり出ない。3人の初心者達は窓の外から何とも言いようのない顔でこちらを見ている。

靴を手に裸足で降りた上司は、息せき切りながらこういう。

その昔、バルセロナオリンピックに出場したマラソン日本代表、谷口は、靴が脱げても8位になった。

上司はいついかなる局面でも冷静に物事を対処し、後輩たちには含蓄ある言葉を伝える。「流石ですね、課長」の言葉があるかと待っていたが、3人は振り返ることなくスタスタ階段を下りて行った。

小倉と言えば、「井筒屋」というロレックスの正規店があるのだが、今回は全く時間も取れず、また、小倉初心者達の面倒をみるため、仕事の指揮・監督を務めるということもあり、トンボ返りということとなった。

帰りの新幹線は、大阪駅から直接帰宅ということで、「アルコールは飲んでいい」と上司の私から許可を出した。私はアルコールを飲まないが、他の者たちが飲むのを知っている。しかし気を遣ってか、部下は先輩の動向を待っているようだ。そうじゃない、君たちが買いに走るのだ!しびれを切らした私は、

オサーン「これ(お金)、俺はいらんから自分ら飲み物とツマミでも買って来いよ。俺はアルコール以外で。

部下「ハイッ!

可愛い奴らだ。そう思ったが、二人で持てないぐらいのお菓子を大量に、ビールを(エビス)を6本、なぜか売り子まで連れてくる。

部下「こちらのテーブルにお願いします。

売り子に指示している。そして私に差し出された飲み物がこれ。

ナニコレ?飲み物って、コーンスープ

部下「いつも朝、飲んでますよね。秒で見つけました、秒で!

何だよ「秒で」って。喉乾くわ!

しかし可愛い奴らなのは変わりない。出世はしないだろうな・・・しかし同期のは時間がたつにつれ、目が怪しくなっている。

部下に命令するようになってきた。

M「ジャパン!ジャパンだよ、ジャパン!

部下たちは訳が分からない。私が通訳する。

オサーン「日本酒や・・・

帰りの車内の飲食代だけで1万円以上使って、もう二度と行きたくない遠足となりました。

 

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