日々是、思ふ 其の肆拾弐
「日々是、思ふ」は、オサーンがちょっと時計とは関係ないこと(時には関係あること)、思ったことを綴る時事的コラムです。社会派ハードボイルドとでも言うべきか。100人に1人でも共感してもらえれば本望です。
基本、「オサーンの愚痴の掃き溜め」である。
今回は、私の性格の悪さを包み隠さずさらけ出します。
新年度、フレッシュな人達が会社に新しく入ってきたり、はたまた人事異動が発令されて部署が変わったりということが会社によってはあるかと思います。私のような、会社組織で働く者にとっては当然 “駒” ということで、紙切れ一枚で動かされることは仕方のないことです。実際のところ、今は人事に関しても異動させる側の立場となりましたが、私も当然今まであっちゃこっちゃに振り回されました。
今年も新型コロナウイルスの影響で、人の集まりを避けるために今まで当たり前のように行われていた送別会などもすることなく、また、歓迎会もない(予定です)。私はそんな会が嫌いなわけではありませんが、好きではない人も少なからずいると思います。そんな人達には、凄くありがたい状況になっているのかも知れません。逆に好きな人は・・・我慢するしかないですね。
とは言うものの、新たな場所に来た者は感染症対策としてマスクをし、みんなの前で挨拶をする。自己紹介と意気込みなどを言うことが多いのだが、私はその「意気込み」については必要があるのかどうか疑問に思っている。だって、
「ノラリクラリやっていきます」
なんて言う人は、まずいない。ほとんどが、「一生懸命、ホニャララ~」的なことをいう。ここでIPPONグランプリのような “ボケ” を繰り出す猛者はほとんどいないし、私は20代でチャレンジしてドスベリした経験があるので、今となっては安全なチョイスで “置きにいく” ことが多い。
また、ここでボケを期待することは酷なことなので、自主的ならともかく、結局何をさせているのか、何をさせられているかわからない挨拶になる。
その上私は性格が悪い。一生懸命考えて挨拶の時に披露した “意気込み” に、声は出さないまでも心の中でツッコミを入れている。特に「心機一転、この部署で頑張っていきます」みないな言葉が非常に引っ掛かる。
「お前、何年ここで働いてるの?心機一転って、今までは何をしてたんだ?」
と思ってしまう。年度が変わって「心機一転」と言ってしまうヤツは、学生時代に4月になると新しい文房具に取り替えて、最初だけノートを綺麗に取ってたヤツに違いない、と言い切れる。新学期から数学でも素因数分解はしっかり授業を聞いて理解してたけども、だんだん「sin,cos,tan(サイン・コサイン・タンジェント)」辺りになると適当にしか授業を聞かなくなって理解があんまりできず、
「こんなの、将来何の役にも立たん」
という言い訳をしていたに違いない、とまで思ってしまう。それぐらい過去のことを考えさせる「心機一転」という言葉は罪深い言葉なのだ。
だが、こんなことを書いて読み返してみると、完全に学生時代のくだりから自分のことだと気付いて悲しくなってきたので、この辺でやめておく。
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