日々是、思ふ 其の参拾玖
「日々是、思ふ」は、私、オサーンが少し感じた日常を、如何にもインテリっぽく表現し、少しでも株を上げようと必死なコラムです。時々毒づきますが、争いごとが大嫌いなので、普段は澄まし顔で生活しています。
明けましておめでとうございます。やはり新年の挨拶をしておきたいと思います。実は2020年12月30日午後8時から年明け1月1日午前10時までぶっ通しで仕事をしていたこともあり、気絶したかのような深い眠りについていました。
「初夢」なんてものがあるらしいが、実際に昔起こった出来事の夢を見た。それは私が23歳。可愛い彼女がいた。当時、3か月ほど仕事で会えないことになった。「いつまでも待っています。」という彼女だったが、2か月経った時に「ごめんなさい、待てなくなりました。」と手紙をもらった。色々と思いを巡らせたが、「手紙なんて律儀だな・・・」とも思った。当時、テレホンカードを大量に持っていたので、公衆電話から連絡しようと思ったが、私も「戻ったら、最後に一度だけ会って欲しい。」と手紙をかいた。寄りを戻すつもりではなく、感謝を伝えたかっただけだ。
3か月が経過し、彼女と会った。「いままでありがとう。」というつもりだったが、思わず口から出た言葉は、「どの口がそんなこと言うんや、ア~ン」と突っかかってしまった。彼女は毅然とした態度で、「この口」と自分の口を指さして的確に答えた。最後まで律儀な女性だった。
SDGs(エス・ディー・ジーズ)という言葉をご存じだろうか。Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略語なのだが、2015年の国連サミットで採択された17カテゴリーの目標と169の具体的な内容が盛り込まれている。テレビでもニュースとなって少し話題となったのが、ピコ太郎がSDGsのPPAPバージョンを作り国連で披露したというのがあった。そのSDGsは、子供から浸透させようという考えもあってか、「きかんしゃトーマス」とのコラボレーションもしている。
実はこの「きかんしゃトーマス」のキャラクターを見たことで衝撃を受け、この記事を作っている。既に成人したウチの息子が大好きだった。私もオモチャを当時たくさん買ったのでキャラクターには詳しいが、大好きだったはずの息子がキャラクターをほとんど覚えていないという。その記憶を呼び戻すために、「きかんしゃトーマス」のキャラクターを検索した(NHKのキャラクター紹介)。すると驚いた。新キャラクターに女?メス?汽車は何て言っていいかわからないが、女性キャラが増えている。それだけではなく、アフリカ・インド・中国など、国際色豊かな汽車達も増えている。ボーダーレス社会、ジェンダーフリーを推し進めているようだ。SDGsを推奨するキャラクター設定が前面に出ている。
そういえば、海外の戦隊シリーズを見ていると、日本では「〇〇戦隊〇〇ジャー」と新シリーズが始まると名前が変わるが、海外では「パワーレンジャー 〇〇」という名前になっている。それは良いのだが、ほとんどが5、6人1チームのヒーローが登場する。その内訳が、白人・黒人・アジア系・ラテン系などを均等に採用している。それはここ最近の話ではなく、もう10年以上前から人種に “気を使って” いる。
ストーリーからこの組み合わせで差し支えないのかもしれないが、これってそこまで神経質になる必要があるのだろうか?確かに私は島国・日本で育った日本人だ。人種などのデリケートな問題には “疎い” かも知れない。でもそれに縛られることによって、作品に影響しないのだろうか?そこまでいうなら上の画像でいうと、俺はブラックに黒人はどうかと思うし、イエローにアジア人、ピンクに女性も問題視する必要があると思うし、それはまた違った問題を作っているように思う。
私は見たことがないが、人気漫画「聖闘士星矢(セイントセイヤ)」のキャラクターの1人がNetflixでのリメイク放送に際し、原作とは違い “女性化” したという。キャラクターの女性比率を上げるためだと思う。原作者がそれでいいのならそれでいいのだろうが、既存ファンは離れる可能性がある。そこまで神経質になるなら、「プリキュアにも男を入れるべきではないか」、とちょっと頭の堅いオジサンは思ってしまう。でも「プリキュア」は今のままが良いだろう。そう考えると、やはり過度なSDGs推奨は表現の自由に圧力をかけているとしか思えない。
何が言いたいかというと、”平等”とは「老若男女問わず同じものを同じだけ与え、同じように扱うこと」です。でも税金を平等にすると、低所得者は怒り狂うに違いないし、同じ年齢の新入社員だからって、腕力の差で同じように力仕事を男女関係なくできるかと言えば無理がある場合もある。”平等” を意識するあまり、”公平” じゃなくなる。これは社会的に大問題となる。”平等” を唱えるなら、「女性専用車両」なんてもっての外だ。「男性専用車両」も必要だし、今の時代なら「LGBT専用車両」もつくらないといけない。
今求められるのは「平等性」ではなく、「公平性」だということです。現代社会に於いて格差社会は当然あって然るべき社会。問題は「格差」ではないと思っています。またいずれこの話は・・・
少し話を戻すと、物語の最初から「多様な人種」を設定に盛り込むと、話に違和感を感じない。昨年末、「約束のネバーランド」という映画を観に行った。
主人公3人は日本人だが、登場する多くの子供たちは肌の色が違っていたりする。最初からそういう設定で原作(漫画)があるので、設定に全く違和感がない。映画では、演技のクオリティに個々の差を終始感じて観ていましたが、北川景子さんは良い女優さんだった。大女優の雰囲気を感じた。
ストーリーは、「進撃の巨人」に似ているらしいです。見たことないのでわかりませんが・・・一応、映画を観終わって続きが気になったので漫画の「約束のネバーランド」を買ってしまいました。漫画は全20巻で既に完結しており、1巻~5巻ぐらいまでの内容が映画化された部分です。なので、ある程度ヒットすると続編があると思われます。そしてこちらも見たことないですが、「鬼滅の刃」と同様、”鬼” も出てきます(映画では少しですが、映画以降の話で多く登場)。人気要素を集約した漫画です。
ネタバレはもちろんしませんが、内容は「子供達が今いる場所から脱走する」という話。しかしあまりに小さい子供は一緒に脱出できないので、主人公達が先に脱走して安全な場所を確保できたら、小さい子供たちを主人公が「2年以内に必ず迎えに来るからね。」という。
エエ話やないか。でももしかして、この映画の内容が俺の「初夢」に作用したのかもしれない。「約2年、信じて待つ健気な子供達」を愛おしく思い、「僅か3か月も待ってくれなかった俺の彼女」を思い出す。やはり映画にはロマンがあり、現実は残酷だ。
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