Marco Lang Zweigesicht-1
ドイツの時計と言えば、「素晴らしい彫金技術と洗練されたデザイン」というイメージだ。今回紹介するマルコ ラングの「Zweigesicht-1(ツヴァイゲズィヒト-1)」は、そのイメージ通りというよりも、それ以上なんです。
variation III – プラチナ
マルコ ラングという人物の年表を記しておきます。
1971年 マルコ・ラングは代々時計職人を生み出してきた家系の五代目として生まれました。父のロルフ・ラングは、ドレスデン美術館の時計および科学機器の修復師でした。
1989年 ベルリンの壁が崩壊しドイツが再統一を果たす頃、マルコ・ラングはザクセン州グラスヒュッテで3年間に渡り、精密機械工として見習い修業をつみました。機械製造の基礎知識を学んだ後、1991年から北ドイツの著名な時計職人イーノ・フレスナーに師事し、時計職人としての修業を完了しました。
1999年 ラングはドレスデンに戻り、アンティーク時計の取引と修理を行う小さな会社を初めて設立しました。ラング一族の名に負い、ドイツの時計愛好家の間でラング自身の名前がまもなく知られるようになります。一方、ラングは素晴らしい時計を自ら手掛けたいという情熱を持ち続けていました。
2001年 年初に仲間であったミルコ・ハイネ(1年後に退社)とともにラングはラング&ハイネ時計製作所を設立しました。
2002年 創業者であるラングはバーゼルの独立時計師アカデミー(AHCI)のブースで初めて腕時計を展示しました。小さな会社は瞬く間に追い風に乗りました。ラングが追及する高い品質、精度、繊細な仕上げは、多くの国際的な時計愛好家にも影響を与えました。
2013年 製作所は10人の時計職人からなるチームとなり、年間約30本の時計が製作されていましたが、ラングは会社の大部分をドイツ/アメリカの投資家に売却しました。これは、ドレスデン時計製作所(Uhren Werke Dresden)の設立と密接に関わり、ラングは初期に主導的な役割を果たしています。
2019年 ラングはラング&ハイネを退社します。彼は過去18年間で、9つの異なるムーブメントと8つの腕時計モデルおよびそのバリエーションからなる、価格帯2万〜15万ユーロのコレクションを開発・設計しました。
2020年 「作業台に戻る」をモットーに、ラングは自分の名前を掲げて新しいアトリエを設立しました。ラングはその溢れる創造力と時計作りへの情熱を、再び自らの手で形にしたいと考えています。会社の発展のために尽くすのではなく、貴重で芸術的な逸品と言える時計を作ること。それが現在のマルコ・ラングが目指すものです。
そう、彼はドイツを代表する一流時計ブランド、ラング&ハイネの創業者のラング本人です。通りで凄い時計だと思った。
この時計、下の画像のように変身することができる。
美しいスケルトンウォッチ。6時位置にダイヤルがあり、複雑なムーブメントがハッキリと見て取れる。実はの時計、リバーシブルとなっているのだ。そう、どのモデルもケースバックはこの仕様。
スケルトンを表側にしたかったら、ストラップに付いているアタッチメントを操作すれば、スケルトン側を表にできてしまう。ストラップとラグがケースから抜ける構造になっています。
なんという贅沢なモデルなんでしょう。こんな特殊ケースを備えて、美しい大きなムーブメントを搭載しているにもかかわらず、ケースサイズが40mmに抑えられている。これは凄いの一言。
メチャメチャ凄ない?魅せるムーブメントですよね。恐ろしいまでの技術です。実機が見てみたいですね、この時計。
ケース径 | 40mm |
ケース厚 | 12.5mm |
素材 |
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ストラップ | アリゲーター |
防水 | 5気圧 |
パワーリザーブ | 70時間 |
振動数 | 21,600振動/時(3Hz) |
限定 | 全素材計18本 |
年間製造本数 | 約5本 |
価格(税抜) |
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