サーモンダイアルを使った特別なモデル達 2023
- 2023.05.02
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時計の文字盤で、特別なモデルに使われるカラーというのが、誰が決めたわけではないですが何となく存在します。スタンダートなカラーでは、ホワイト・ブラック・グレー(シルバー)という車でもスタンダードとなる基本色があるのですが、少し前まではブルーの文字盤には特別感がありました。起源という面では、”ブルーブラッド” という言葉があるように、”貴族” や “名門” を表すカラーということで、ブルーの文字盤が「限定モデル」や「特別モデル」などに使われることが多かった感覚があります。
しかしここ最近のトレンドとして、グリーンが特別色という流れがあります。これはロレックスのブランドカラーということが要因の一つだと思います。
ロレックスの人気が時計界をけん引している現状と、グリーンに並行してターコイズブルーも今では大人気カラーとなっています。その要因が、パテックフィリップのノーチラス・ティファニーダイアルという限定モデルが登場し、その個体がオークションに登場するやいなや、約7億円という超高額落札価格となり、そのオークションをきっかけに爆発的に人気が広がるといった現象は、記憶に新しいところではないでしょうか。
と、ここまでいつもながら長い前置きがありつつ今回の本題なんですが、以前も取り上げたことのあるサーモン(ピンク)ダイアルというのがありまして、これがまた、高級時計界では別格の特別色という位置付けにあると私は解釈しております。なぜなら、高級時計ブランドのトップであるパテック フィリップのグランドコンプリケーションモデルやランゲアンドゾーネのダトグラフパーペチュアルトゥールビヨンなどのコンプリケーションモデルに使われているダイアルカラーだからです。特別な何か、があるに違いない。
じゃ、2023年にはどんなサーモンピンクダイアルが登場したんでしょうか?なかなか手が出せないモデルばかりですが、チェックしてみたいと思います。
Chopard
L.U.C 1860 Ref. 168860-3003
1997年の発表後、スイスの時計専門誌で話題となり世界中から注目され、数々の賞を取ったモデルがショパール マニュファクチュール初のタイムピース「L.U.C 1860」。その復刻モデルとして2023年に登場したのが、このサーモンダイアル。今回のケース素材はルーセントスチールという合金で、一般的なステンレスよりも1.5倍の摩耗に強く、強度が高いという。
新作のL.U.C 1860は、初代の特徴をほぼそのままに継承している。搭載ムーブメントのキャリバー L.U.C 96.40-LはCal.L.U.C 1.96と見た目がほとんど同じで、大変美しい作りですよねぇ…完成されてます。
Alpine Eagle 41 XPS Ref. 298623-3001
こちらもショパールの新作として登場したサーモンピンクダイアルです。人気のアルパインイーグルの新たなるカラーとして登場しましたこちらは、モンテローザピンクというらしいですが、ルーセントスチールモデルでありながらこれまでのモデルと違いスモールセコンドが6時位置に。キャリバー L.U.C 96.40-L 最大の特徴は、その薄さでわずか3.30mm。
そう、最初に紹介した L.U.C 1860 Ref. 168860-3003 と同一ムーブメントということです。レギュラーモデルが200万円弱ですが、こちらは300万円オーバーなのは、そういうことなんですね。アルパインイーグルの特別モデル、か。
MB&F
Legacy Machine Perpetual
時計関連のメディアでは時々目にするMB&Fですが、「どこで売ってるの?」とあまり馴染みがない。このガッチャガチャしたメカ丸出しの時計が魅力的なのですが、価格がかなり高いというイメージです。こちらはパーペチュアルカレンダーを搭載しているのでステンレスモデルでも約2,400万円という超高額モデル。そんな特別感のあるこのモデルのベースとなっている部分に使われているのがサーモンピンクのメインプレートです。
サブダイアルの集合で一つのダイアルが出来上がっているモデルですが、これがMB&Fワールドですね。2016年のGPHGのベストカレンダーウォッチ部門を受賞したモデルですが、レッドゴールド・ホワイトゴールド・イエローゴールド・プラチナ・チタンと数々の素材で作られてきました。そして今回がステンレススチールということです。購入が現実的ではない時計ですが、実際に見てみたいと純粋に思うモデルです。
Romain Gauthier
C by Romain Gauthier Titanium Edition Bracelet Ref. MON00581
地平線の上にジュウ渓谷の寒い冬の朝に見られる、雪の白さと太陽のオレンジが混じり合ったわずかにピンクがかった色からインスパイアされ、「Lever de Soleil/日の出」と名付けられた色。この新しい文字盤カラーのバリエーションは時の新たな表現であり、コンティニュアムコレクションが開いたブランドの新しい地平線を示すもので、時計全体と調和する輝かしい色となっています。
そしてケースバックからのこの素晴らしいムーブメント。ケースやブレスレットと同様、ブリッジもチタン製でそれぞれ水平に構成されており、「階段状」の形を成しています。ムーブメントにボリューム感と奥行をもたらすだけでなく、ブリッジの美しさが際立つ作りになっています。価格は700万円を超えるモデルです。
Vacheron Constantin
Patrimony Retrograde Day-Date Ref. 4000U/000P-H003
プラチナケース、サーモンダイヤル、ダブルレトログラードコンプリケーションの組み合わせは最上級の証、このブティック限定のパトリモニーはすぐに完売することでしょう。上部と下部にある日付/曜日のレトログラードアークは、スケルトン加工されたブルースチールの針でマークされ、ヴィンテージ感を演出しています。
自社製自動巻きキャリバー 2460 R31R7/3ですが、ヴァシュロンのベースキャリバー 2460 SCにレトログラード カレンダー モジュールを搭載した最上位モデルです。この276個の部品からなるムーブメントは毎時28,800振動で作動し、40時間近くのパワーリザーブを持ち、マルタ十字をあしらったゴールドのオープンワーク ローターを備えています。価格は要問合せとなっていますが、800万円ぐらいでしょうか・・・
H. Moser & Cie
Streamliner Centre Seconds “Smoked Salmon” Ref. 6200-1207
H.モーザーを代表するモデルになったストリームライナーから2023年発表されたのが、スモークサーモンダイアルです。1年間限定で生産されるということで、元々製造数が極小量のH.モーザーなので、かなり入手は難しいと思われます。グリフ仕上げ(縦じま模様)の文字盤はH.モーザーのモデルの中でも特別です。
自動巻きキャリバー HMC 200 は、72時間のパワーリザーブと12気圧防水で、腕に吸い付くようにフィットするH.モーザー特有のブレスレットはストリームライナーの特徴ですね。
Laurent Ferrier
GrandSport Tourbillon Pursuit Ref. LCF044.T1.RN1
最後は、あのパテック フィリップで長年技術者として活躍し、その後独立したローラン フェリエ氏自身の名を冠したブランド、ローラン フェリエから人気のラグジュアリースポーツモデルのグランドスポーツ トゥールビヨン パシュートです。ローラン フェリエとフランソワ セルヴァンの創業者両名がル・マン24時間耐久レースに何度も参加したことからオマージュとして作られたモデル。
ケースバックからしか見えないトゥールビヨンは贅沢の極み。普段見えるダイヤルはシンプルなスモールセコンドのスポーツモデル。トゥールビヨンと2つのヒゲゼンマイを備えた独創的な手巻きムーブメント、キャリバーLF619.01。80時間以上のパワーリザーブを誇っています。
こんな感じで、サーモンピンクダイアルは特別感満載です。色というのは好き嫌いが当然あるので無理に選ぶ必要は当然ないのですが、色には様々な意味があり、ブランドによっては特別な意味合いを持つこともあるということで、最後に僕が今まで見た中で一番ドストライクなサーモンピンクモデルで今回はお開きにさせていただきます。
今日はサーモンピンクのフライングトゥールビヨンロイヤルオーク😊 pic.twitter.com/0PGdTbnmd0
— デ(第3期) (@2653IT1) April 16, 2023
いいなぁ、いいなぁ、いいなぁ~~~、それ。
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