今年印象に残った時計 オブ 2020 マイベスト5
- 2020.12.30
- ヴァシュロン・コンスタンタン オメガ その他 パテック・フィリップ ランゲアンドゾーネ 時計情報局 海外ブランド
- alangeandsohne, calatrava, hmoser, odysseus, omega, overseas, patekphilippe, speedmaster, streamliner, vacheronconstantin
これを書き始めたのが12月30日。明日は大晦日ですが、31日は普通に会社で仕事&年越しのオサーンです。雪が積もれば車は置いて帰りは始発の電車です。降るんぢゃねーぞ、コノヤロー!
2020年が終わろうとしています。思い返せば色んなことかありました。特に、今なお猛威を奮う新型コロナウイルスによる世界的なロックダウンは、各方面に甚大な被害を及ぼし続けています。
私の大好きな「時計」の世界においても、”革命” と言っても過言ではない出来事が発生しました。それは「世界最大の時計見本市 バーゼルワールドからロレックスなど主力ブランドの撤退」ではないでしょうか?これから時計ブランド達はどのようなロードマップを描いていくのか、さらに注目していきたいと思います。
今回の特集は、「今年印象に残った時計達 2020」と題して、5本ほどオサーンチョイスを展開していきたいと思います。もちろん全て「見て、触って」なんぞしたわけではありません。でも、私的に印象的だったモデルをご紹介していきます。
H. Moser & Cie.
Streamliner Centre Seconds Ref. 6200-1200
2020年は、H.モーザーにとって大きく飛躍した1年だったのではないでしょうか。年間製造本数約1500本と言われる同ブランドから発表された3針ラグジュアリースポーツモデル「ストリームライナー・センターセコンド」は、美しいグリーンのフュメダイヤルと最高の装着感を追求されたステンレスブレスレットが大好評ということで、私も物欲を掻き立てられました。
また、インスタグラムなどでH.モーザーのハッシュタグなどを付けて投稿するとCEOであるエドゥワルド・メイラン氏から素早く「イイネ!」されるというブランドトップの人との親近感も大きく評価されるブランドでもあります。また、H.モーザーを一度手にした人たちは、そのブランドのホスピタリティに魅了され、”H.モーザー教” と言っても言い過ぎではないカルト的な沼っぷりを発揮させる恐ろしい中毒性を持ったブランドです。
Patek Philippe
Calatrava Ref. 6007A-001 Limited Edition
実物は見たこともありませんが、パテックフィリップが2020年にこのモデルを発表したことに、喜びを感じた記憶があります。それは冒頭でも話題にあがりましたが、新型コロナウイルスの猛威が世界中を席巻し、多くの時計ブランドが新作発表を延期していた最中での発表でした。「2020年は新作発表はない」とまで言われていたこともあり、このモデルの発表により、少し光が見え出した感じがしました。
しかし決して価格は手頃ではなく、しかも一般の時計好きには手に入ることはないであろうレアピース。市松模様のダイヤルは、パテックフィリップがユニークピースに使うことがあり、そういう意味ではこのモデルは特殊なモデルだと言える。その “特別感” も込みで、2020年の印象深いモデルとなりました。
また、奇しくもこの市松模様とは、2020年に日本で大ブレイクした人気アニメ、「鬼〇の刃」の主人公、竈門炭〇郎がまとっている羽織が市松模様・・・
ということはこのアニメ、パテックフィリップから火が付いたと言っても・・・
Omega
Speedmaster Caliber 321 ‘Ed White’ Ref. 311.30.40.30.01.001
もう時計ファンには有名な「宇宙の腕時計」としてお馴染みのオメガ スピードマスター。宇宙飛行士エド・ホワイトが1965年の米国初の宇宙遊泳で着用したモデルと同じ、スピードマスター第3世代からインスピレーションを得たモデルです。1967年、エドはアポロ1号の訓練中の火災に巻き込まれ死亡しました。
その第3世代のスピードマスターは未だに人気、そのキャリバーを現代の職人が美しく再現したこのモデル。私はオリジナルのスピードマスターを持っていませんので良さを比較したりはできませんが、他のブランドのクロノグラフに比べると、操作性やブレスレットの着け心地などはかなり優れていると感じています。
そして希少性という点でいうと、年間製造本数は1000本以下と聞きますので、ロレックスのデイトナよりも製造本数が格段に少ない時計であるのは確かです(人気は別です)。
この時計を手にしてから息子達には「父さん」とは一度たりとも呼ばせず、「キャプテン」と呼ばせています。
Vacheron Constantin
Overseas Automatic Ref. 4500V/110R-B705
高級腕時計の国際展示会 “ウォッチズ&ワンダーズ上海2020” で発表されたオールピンクゴールド仕様のオーバーシーズです。もちろんこのオーバーシーズブルーと呼ばれる美しいブルーダイヤルはSSモデルでも抜群の人気を誇っていますが、オサーン的にこのピンクゴールド×ブルーがドストライク。恐らく直営店などでは予約するとすぐではないにせよ購入は可能だろうが、価格的に私には無理。でも実物を見てみたいと思いっています。
今ではノーチラスやロイヤルオークを諦めてしまった人たちがオーバーシーズに押し寄せてきていると言われています。しかし最初はそうであっても、手に取ってみれば、前2モデルとはまた違った良さを体感することだと思います。
しかもヴァシュロンコンスタンタンっていい名前じゃないですか。愛用すると、「ヴァシュロニスト」なんて格好良く勝手に名乗れるし。パテックフィリップは、パテキスト?フィリピーナ?良い言い方がない。オーデマピゲは、オーデマン?ピゲ男? やっぱりヴァシュロニストですよ!
A. Lange & Söhne
Odysseus White Gold Ref. 363.068(038)
私の憧れであり大好きなブランドのテッペンに位置するブランド、ランゲアンドゾーネ。2019年に発表されたラグジュアリースポーツモデル オデュッセウスは、これまでのランゲのイメージとは違い、SSケースにSSブレスレット、しかしその作りは洗練されており、雲上の雰囲気をありのまま形にした私にとって特別なモデル(持ってませんが)。
もちろんノーチラスやロイヤルオークの3針SSモデルは欲しいのですが、このSSオデュッセウスを手にしたら、ひとまず時計の旅を終了するかも知れないと思っています。アッ、間違えた。思っていました(過去形)。
しかしランゲさん、2020年にホワイトゴールド製のオデュッセウスを発表。これがまたツボった。ランゲのアイコンカラーであるグレーをダイヤルに使い、またSSモデルとは違ったテイストのダイヤルへと仕上げた。
そう、ただ単に色が違うだけではないことが一目瞭然。こういったところが、ランゲの良いところ。ブルーを買ってもグレーも欲しい。もうマニーがないのでそう簡単に買えるものではないが、やっぱり欲しい。そう思わせるモデルです。
この2本が手に入るならば・・・なんて思うと一生懸命働けます。たとえ年越しで仕事でも・・・
最後に
というわけで、2020年に発表された「気になって仕方がない」モデル達を紹介しました。2020年は皆様に大変お世話になり、また多くの時計好きに囲まれ、楽しい時計ライフを過ごすことができました。「たかが時計程度」という方もおられるかも知れませんが、こうして時計好きの仲間と出会えることは、時計というフィルターがなければ出会えなかったもの。
また、その時計に対する接し方はその人それぞれ。それが好きな理由は様々であり、ブランド・工芸/美術・機械・資産価値と好きになる理由は多種多様。決して一つだけではなく、その複合的な要因があるでしょう。
多種多様な付き合い方があるってことで、それでいいじゃないですか、時計が好きなら。
-
前の記事
日々是、思ふ 其の参拾捌 2020.12.28
-
次の記事
日々是、思ふ 其の参拾玖 2021.01.02