時計のヘルプ Q&A その1

カシオG-SHOCKや電池式デジタル時計では、「使い方マニュアル」としてのヘルプが必要であったりと、機能が多くて使いきれないですよね。しかし今回の特集は、すいません、そうではないです。機械式時計メインの話です。高級時計を身に着けていると、少し身が引き締まるというか、背筋が伸びる感じがします。

そんな高級時計、ちょっとした使い方の配慮で無駄な出費や、時計自体の寿命に大きく影響します。今回は、そんな時計に関するトラブル・疑問について、「よくある質問」的な形式で進めていきたいと思います。


防水性能 – 1

Q :  防水性能の信頼性は?

A : 正規の代理店などで、ダイバーズウォッチはじめ、スポーツモデルで”100m防水”などと謳っている現行品を購入した場合、その防水性能を信頼しても問題はない。性能的には、その個体の持つ防水性能よりも高く作られているのが普通です。まず普通に考えて100mも潜ることはないでしょうが、その性能を発揮してくれるはずです。ほか、汚れなどが気になった場合は流水での洗浄も、心配する必要はないだろう。
問題は製造が終了していて、数年経過したようなモデルを中古で購入した場合、オーバーホール(OH)がいつ行われたかが大きな問題になる。どんなに防水性能が優れている時計でも、ゴム・プラスティックなどのパーツは数年で劣化します。パッキンが劣化している場合、時計に表示されている防水性能を鵜呑みにはできないことを理解しておこう。洗浄する場合でも、流水ではなく貯めたを使って、流水をダイレクトに時計にあてないようにしたい。

防水性能 – 2

Q : 盗難防止の為に風呂でも着用は?

A : 「ロレックスの防水性能は優秀なので、お風呂も大丈夫」などという人もいますが、時計には負担がかかってます。それが”想定されている負担かどうか”が重要です。答えは「ノー」です。理由は2つあり、その2つが連動します。
まず1つ目は、風呂で温められた時計のケースは金属であり、金属でも温度変化で変形(膨張)します。2つ目は、水蒸気です。水蒸気は粒子が細かいので、時計内部に入りやすくなる「負の相乗効果」となります。

時間の補正方法 – 1

Q : 時刻の合わせ方(三針時計)

A : 機械式時計を使っていると、どうしても日差が出てきてしまい、数日に1度は時刻の補正をすることとなります。その時の時刻補正の注意点ですが、「順送りで合わせる」というのが大前提です。時計の歯車やその関連のパーツは、順送りで回る作りになっています。ただ、1時間程度の逆回しなら影響がないと言われています。しかしその逆回しの影響で少しずつ誤差が膨れる場合もありますので、むやみに逆回しをすることは負荷をかけることとなります。

時間の補正方法 – 2

Q : 日付(カレンダー)機能付きモデルの時刻の合わせ方

A : デイト付き機械式時計の時刻補正は、結構シビアです。デイト付きのモデルは多いのでしっかりと覚えておく必要があります。それは、「午後9時から午前4時頃までは逆回転禁止」ということです。では、なぜなのかをお教えします。デイト機能付きの内部には「日送り車」という歯車があり、時間の針の歯車と日付用の歯車が噛み合うようになるのですが、それが、午後9時ぐらいから連結されます。その状態で逆回転すると、故障する可能性が高くなり、故障しなくても多いな負荷がかかっています。カレンダーを合わせるのも、その時間帯は禁止です。時刻の補正を行う場合は、”昼食後”など、決まった時刻で行うようにするのがいいですね。

使用環境 – 1

Q : 時計の温度管理(高温)

A : 機械も人間と同じで、温度によって状態が変化します。金属は温度が上昇すると膨張し、下降すると縮小します。それは肉眼では確認できるほどではないですが、時計には大変大きな変化です。そして温度上昇での問題は、ムーブメント内部の機械油の劣化です。劣化が進み揮発もします。時計の不具合は起こるのも、夏明けが多いようです。
他、直射日光は紫外線の影響で退色が起こります。基本的には性能に影響はありませんが、オリジナルカラーを保ちたい人は、直射日光を避けたいですね。

使用環境 – 2

Q : 時計の温度管理(低温)

A : 時計を低温の場所で使う場合は、普通に装着している分にはそれほど心配する必要はありません。腕に直接当たり、服の袖内に収まれば外気ほどの温度には下がることがないからです。しかし注意が必要な場合は、その時計のパッキンです。正常な状態だと問題ないのですが、元々パッキンが弱っていた場合などは、温かい腕から外して寒冷地に置いてしまうと温度変化で内部が結露する場合があります。通常の性能を確保していれば起こりませんが、浸水まではしないまでもパッキンの劣化が起こっている場合は、その危険性もあります。また、低温の場所に放置は機械油の硬度が増し、ゼンマイの金属部が収縮しますので、負担が大きくかかります。結果、不具合が起こりやすくなりますので、放置は良くないですね。


今回は、時計の取り扱いの中で、多い質問を取り上げてみました。また、次回も引き続き企画したいと思います。