GPHG2019 っていうコンテストが開催されましたよ
- 2019.11.12
- ヴァシュロン・コンスタンタン オーデマ・ピゲ シャネル その他 チューダー 海外ブランド
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GPHGってご存知ですか?”Grand Prix d’Horlogerie de Genève“の頭文字を取ったものなのですが、腕時計のコンテストの1つです。そして今年もそのGPHGが華々しく行われました。時計なんて、「好き嫌い」の好みの問題で、コンテストなんてしたってそんなに意味があるような気もしませんが、やっぱり時計好きには気になって仕方がない。
スウォッチグループからは、”Longines” “Hamilton“、 LVMHからは “Hublot” “Bvlgari” “Zenith” “TAG Heuer” 、リシュモングループからは, “Vacheron Constantin” “IWC” など、また “セイコー” “Chopard” “Hermés” などのお偉いさん方達も会場に来ておりました。
審査員にはジャーナリストやコレクター、独立時計師などの方で構成されており、日本からは「Masaki Kanazawa」さんが参加されております。中華系の方が目立つのが少し気になります。
数々のカテゴリーがあるので、映画のアカデミー賞のような様相を呈しているともいわれています。
それでは、今年の受賞モデルを見ていきたいと思います。
- 1. “Horological Revelation” 賞
- 2. Audacity 賞
- 3. Innovation 賞
- 4. Challenge Watch 賞
- 5. “Petite Aiguille” 賞
- 6. Artistic Crafts Watch 賞
- 7. Jewellery Watch 賞
- 8. Diver’s Watch 賞
- 9. Chronograph Watch 賞
- 10. Mechanical Exception Watch 賞
- 11. Calendar and Astronomy Watch 賞
- 12. Chronometry Watch 賞
- 13. Iconic Watch 賞
- 14. Men’s Complication Watch 賞
- 15. Men’s Watch 賞
- 16. Ladies’ Complication Watch 賞
- 17. Ladies’ Watch 賞
- 18. “Aiguille d’Or” 大賞
“Horological Revelation” 賞
Ming, 17.06 Copper
「意外性」のようなモノを感じさせる賞なんでしょうか。マレーシアで誕生した新興ブランド“ミン”は、いま海外の有名ウオッチサイトで度々紹介されている注目株。6人の時計愛好家によって立ち上げられたブランドであり、その中心となっているのは世界的なフォトグラファー、ミン・シン氏。大変美しいダイヤルをデザインしており、作られるモデルもすぐに完売するほどの知る人ぞ知る新興ブランドです。
Audacity 賞
Urwerk, AMC
「大胆さ」を評価する賞には、ウルベルクは1997年に時計界に登場して以来、その大胆なビジョンでオートオルロジュリーに一大旋風を巻き起こし、時計作りの伝統とノウハウを尊重しながらも、独自の自由奔放な姿勢を貫いています。 スイスの独創的な時計ブランド、「ウルベルク」は強固な意志と独自の考えを持つ二人の人物により誕生いたしました。
Innovation 賞
Vacheron Constantin, Traditionnelle Twin Beat perpetual calendar
「革新的」なモデルに贈られる賞。以前、紹介したことのあるヴァシュロン・コンスタンタンのツインビート・パーペチュアルカレンダーです。現代のアクティブなライフスタイルに合わせて考案されたトラディショナル・ツインビート・パーペチュアルカレンダーは、実際に着用した場合は、高速振動で動き、文字盤には、時、分、日付、月、閏年周期、パワーリザーブを表示します。
Challenge Watch 賞
Tudor, Black Bay P01
「チャレンジ」を感じさせる賞です。2019年の11月から徐々にデリバリーされ始めた、チューダーのブラックベイ P01 です。元々は軍へ供給するために開発されたモデルで、プロトタイプとして存在していたのを復刻させた少し個性的なモデルとなります。4時位置のリュウズとベゼルの回転をロックさせるシステムを搭載しており、ダイバーズウォッチとセイリングウォッチの要素をあわせ持つ、かつてのプロジェクトで生まれた実験的精神を体現するものとなっている。
“Petite Aiguille” 賞
Kudoke, Kudoke 2
「プチ エギーユ」と名付けられた賞です。スイス・アルプスにある山の一つですね。「KUDOKE(クドケ)」は2007年にドイツ・フランクフルトで独立時計師のステファン・クドケによって設立されました。時計産業の盛んなグラスヒュッテの時計学校を卒業後、グラスヒュッテ・オリジナルでトゥールビヨンなど複雑時計の製作・開発、そしてスウォッチ・グループで”ブレゲ“や”ブランパン“”オメガ“などの有名ブランドの修理業務などを経て独立しました。美しいエングレービングと、独特の”針“が特徴です。
Artistic Crafts Watch 賞
Voutilainen, Starry Night Vine
「芸術」の部門です。時計師のカリ・ヴティライネン(Kari Voutilainen)氏が率いる独立メゾン、ヴティライネンは美しいムーブメントと芸術的な工芸ダイヤルを備えたタイムピースを作り出しています。様々な技法を駆使し、大変美しいダイヤルを作り出すことに定評があります。
Jewellery Watch 賞
Bvlgari, Serpenti Misteriosi Romani
宝飾時計の部門には、宝飾ブランドとしても人気の高いブルガリが受賞。このダイヤモンドを惜しみなく使って、ヘビがにらみを利かせているこのモデルは、いったい幾らするのだろうか。時計というよりも、バングルですね。
Diver’s Watch 賞
Seiko, Prospex LX line diver’s
日本からも受賞モデルが登場しました。セイコーのプロスペック LXラインダイバーズです。ラテン語で”光”を意味する「ルクス(lux)」から命名した本作には、装着する人に輝きを与える存在であってほしいという意思が込められています。 プロフェッショナルツールとしての高い実用性、信頼性はもちろん、腕元を彩り、美しい輝きを放つ審美性も徹底して追及しました。
Chronograph Watch 賞
Bvlgari, Octo Finissimo Chronograph GMT Automatic
ブルガリのオクト フィニッシモ クロノグラフ GMT オートマティックです。ムーブメントの周囲をローターが回転することでゼンマイを巻き上げる「ペリフェラルローター」を採用することで、3.3mmという驚異的な薄さの自動巻き式クロノグラフムーブメントが完成。ケースの厚みも6.9mmしかない、世界で最も薄い自動巻き式のクロノグラフである。
Mechanical Exception Watch 賞
Genus, GNS1.2
「機械式時計・番外編」ってことなんでしょうか。日本にはまだ進出していないブランドのジーナス。かなり複雑な機構を搭載しているところをみると、これから注目のブランドですね。私は残念ながら詳しく知らないブランドです。
Calendar and Astronomy Watch 賞
Hermès, Arceau L’heure de la lune
ブランドとして超一流であり、セレブ御用達のブランド、エルメス。そのエルメスから見た目も大変お洒落な時計がカレンダー・宇宙をテーマとした賞を受賞しました。これには異論はありません。めちゃくちゃ恰好いいですね。シックでありながらもインパクトのあるルックス。実はすごく欲しいモデルです。
Chronometry Watch 賞
Chronométrie Ferdinand Berthoud, Carburised steel regulator
「時間の見せ方」なんでしょうか。ショパールのカール・フリードリッヒ・ショイフレ共同社長が指揮を執る、クロノメトリー・フェルディナント・ベルトゥー。”時計の谷“と呼ばれるスイス・ニューシャテル州のヴァレ・ド・トラヴェール。ここに生まれ、フランスに出て活躍した時計師フェルディナント・ベルトゥーの名を継承し、2015年に発表されたのが「クロノメーター フェルディナント・ベルトゥー」です。その独特の意匠は、ヨーロッパで高く評価されています。
Iconic Watch 賞
Audemars Piguet, Royal Oak “Jumbo” Extra-thin
これぞオーデマ・ピゲのアイコンモデルですね。ロイヤルオークは時計好きの憧れでもあり、近年、特別なモデルに使われる傾向にあるサーモンピンクをダイヤルカラーとしており、定番とは違った一面を見せています。ホワイトゴールドケースのこのモデルは、ブティック限定75本という高きハードルがありますが、かなり興味をそそられます。
Men’s Complication Watch 賞
Audemars Piguet, Code 11.59 by Audemars Piguet Minute Repeater Supersonnerie
メンズの複雑時計としての受賞モデルは、オーデマ・ピゲの「コード 11.59」ということです。見た目はかなりシンプルなつくりではありますが、複雑機構の一つ、「ミニッツリピーター」を搭載しております。同機構では音響盤にゴングを固定し、さらに音響盤と裏蓋の間に空間を設けることで、音量を増幅させる設計が取られている。そのため、直径41mmという“鳴り物時計”としては小ぶりなケースながら、音量と音質に優れる。なお、ダイアルはブルーエナメル製となっています。
Men’s Watch 賞
Voutilainen, 28ti
メンズモデル賞も、時計師のカリ・ヴティライネン(Kari Voutilainen)氏が率いる独立メゾン、ヴティライネンが受賞しました。一つ一つのパーツに魂を込めて、妥協をゆるさない姿勢で時計に取り組んでいる姿が想像できます。流石は「美しさ」を追求しているブランドだと、つくづく思います。
Ladies’ Complication Watch 賞
MB&F, Legacy Machine FlyingT
こちらは、レディースの複雑時計部門です。ドーム型のケースが特有のMB&Fから、初のレディースが登場しました。レガシーマシン フライングTは、MB&F史上初のレディース用立体型オロロジカルアート作品である。ホワイトゴールドのラウント・ケースはアーチを描くベゼルと細長いラグを備え、ダイヤモンドを贅沢にセッティングした。ベゼルからはドーム状に高く盛り上がったサファイアクリスタルが堂々とそびえている。
Ladies’ Watch 賞
Chanel, J12 Calibre 12.1
シャネルのアイコンモデルとなっている「J12」が、レディースモデルとしての賞を獲得しました。いやこれはもう、一目で”シャネル“ですもんね。クラシックでありながら、自由でコンテンポラリーな魅力を湛えています。ダイヤルは広がりを増し、ベゼルとリュウズはより洗練され、数字は新たにデザインされてセラミック製となりました。そして、シャネル独自の新しい自動巻きムーブメント「キャリバー 12.1」を搭載。「J12」のアイデンティティは引き継がれ、時代を超えて進化し続けます。
“Aiguille d’Or” 大賞
Audemars Piguet, Royal Oak Selfwinding Perpetual Calendar Ultra-Thin
そしてGPHG2019のグランプリは、オーデマ・ピゲの「Royal Oak Selfwinding Perpetual Calendar Ultra-Thin」ということに決定しました。これは文句なしの名モデルだと思います。パーペチュアルカレンダーを搭載していてこの薄さ。考えられません。オーデマ・ピゲの素晴らしい技術力の結晶ですね。欲しいッ!(買えないけど・・・)
というわけで、2019年のGPHGの受賞結果をお届けしました。私的には、それほど注目しているイベントではないのですが、時計を扱うHPをしている以上は、触れておきたいところでもあります。時計に罪は全くございません。どうも、モンドセレクション的な臭いがしてしまうのは、私だけだろうか・・・
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