【カンヌ映画祭】ショパール 美しいハイコンプリケーションをお披露目する
ナタリー・ポートマンという字面で “ポールニューマン” が脳裏を駆け巡るロレックス病のオサーンです。
カンヌでは、ショパールは単にイベントのスポンサーとして認識されるだけでなく、そのメゾンが毎年最も素晴らしい宝石を提供することでも広く知られています。ホットなセレブたちが身に着ける中で、最新のハイジュエリー作品が披露される場でもあります。そして今年は、2本の特別モデルを出し、注目を浴びています。1つは、”L.U.C.フルストライクサファイア” と2つ目は、”フライングTツイン” で、いずれもサファイアで飾られています。このスイスの宝飾品ブランドは、”紳士の会” でこれら2つの商品を発表しました。この “紳士の会” は、聞くとエロいことをしてる秘密の会っぽいですがそうではなく、フェスティバルの注目が女性と宝石に集中するため、男性のために “会” を開催するために企業が創り出しているようです(女性も参加できるそうです)。しかし、このアイデアは、レッドカーペットの注目を宝石と競争するためのものではありません。ショパールCEOのカール-フリードリッヒ・ショイフレは、「時計はイヤリングほど目立たないです。もっと控えめです。」と述べていますが、正直、下のモデルをみていると、「どこがやねん!」って感じです。
ということで、今年の提供品は一つも控えめではありません。フライングTツインは、その名前が示すように、6時位置にフライングトゥールビヨンを搭載しており、18金の※エシカルゴールドケースには数百個のバゲットカットのサファイアが深い青のグラデーションで取り囲まれています。石をセットするだけで、ショパールの職人たちはなんと106時間を要したそうです。最近では、多くの紳士が腕時計や襟元、さらには首にも宝石を身に着けており、これらのような豪華な宝石を使用した作品はますます注目を集めています。また、文字盤の豊かな色彩をより際立たせるために、この時計は手縫いのブルーアリゲーターレザーストラップで提供され、ブラウンアリゲーターレザーで裏地が施されています。この42×9.72mmの時計は、ごくわずかなコレクターのためだけに制作され、限定版として8本のみが製造されます。
※ショパールのエシカルゴールドとは、トレーサビリティ、つまり生産や流通の過程を明確にした金地金のこと。このうちとくに注目されるのがフェアマインドゴールドへの取り組みです。開発途上国などの小規模な金鉱山から、公正な取引で得た金地金がフェアマインドゴールド。採掘技術や知識が乏しく、これまでは非公開の供給元として扱われてきた採掘者たちに、ショパールは環境保護や社会的援助を提供しながら支援を行っているといいます。
ショパール フライング T ツイン
最新のL.U.C.フルストライクは、さらなるレベルの高さを見せつけます。この時計は、まず昨年4月のウォッチズ&ワンダーズでクリアなサファイアクリスタルケースで初めて紹介され、ベストオブザベストの特集でも話題に、初期の18金ピンクゴールドケース版ではGPHGの最高の金の針賞(時計業界のオスカー)を受賞しました。今年のカンヌでは、青い42.5mmのサファイアケースで発表され、光り輝くフライングTの兄弟と同様に、手縫いのブルーアリゲーターレザーストラップが付属しています。
ショパール L.U.C フルストライク サファイア
このケースは、ムーブメントを丸裸にしています。ミニッツリピーターのクリスタルゴングは、クリスタルケースに打撃を与え、クリスタルワイングラスのぶつかり合う音にインスパイアされた鮮やかな音を奏でます。シュイフェレは、「私はワインの愛好家ですので、テーブルに座っているときに『もしクリスタルの音を伝えることができれば、これは素晴らしいイノベーションになるだろう』と言いました」と、この作品のアイデアが最初に考案されたときのことを述べています。「従来のケースを持つミニッツリピーターでは、音は通常よりも金属的であり、必ずしも素晴らしいわけではなく、またはケースに隠れてしまって出てこないことがあります。そして、私たちはクリスタルについて考えました。ケースの材料として、サファイアクリスタルが使えるのではないかと思いました。」と語っています。
2022年発表 L.U.C フルストライク サファイア
その効果は非常に印象的であり、時計ブランドの重鎮であるパテック・フィリップのティエリ・スターンの目と耳を引きました。昨年のウォッチズ&ワンダーズで発表された際、彼はショパールのブースに立ち寄って自ら聞いてみました。ショイフェレによれば、彼は非常に感銘を受け、パテックとショパールの開発チームとのミーティングを予定し、共にこの作品を確認することになりました。「そこで、私たちは10〜15人ほどが参加するミーティングを行い、たくさんの音を聴きました。とても素敵で友好的な雰囲気でした。みんながお互いを知っているか、名前を聞いたことがあるような感じです。パテックの開発チームのリーダーは30年前に私たちの会社でキャリアをスタートさせました」
言うまでもなく、最新バージョンを手に入れたい場合、既に手遅れになっている可能性があります。先代モデル同様、限定5本の製造となります。また、青いサファイア版の価格は確定していませんが、昨年のクリアなサファイアクリスタルのバージョンは、ムーブメントとケースの製造の難しさにより、45万ドルの価格が付けられました。
他の色のバージョンが登場するかどうかについて聞くと、「何とも言えねぇ」と。しかし、彼はサファイアクリスタルはいくつかの色で作成できることを認めました。しかし、「非常に複雑なプロセスです」と述べています。この材料は機械加工が困難であり、色を加えると均一性を実現するのが難しくなります。彼はさらに「すべてのサファイアクリスタルはスイス製です。これは私たちの哲学の一部です。他のものには興味ありません」と付け加えました。こだわりのある男なんですね、ショイフレ。
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