【マーケット】2023年5月 世界の時計市場の動向
- 2023.05.14
- オーデマ・ピゲ デイトナ パテック・フィリップ マーケット関係 ロレックス 海外ブランド
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時計市場のチャートからの市場分析ということで、一年前からのグラフ、半年前からのグラフを見て行きたいと思います。
この時期は、Watches and Wonders 2023 でのロレックスのカタログ落ち(製造中止)と新作発表により、市場が好転するという予想はある程度できていました。ただし、ロレックスのこの傾向は4月後半まで続きましたが(ロレックス市場指数は4月21日には6カ月ぶりの高値をつけた)、それ以来同指数は約1%下落しました。一方、パテック フィリップとオーデマ ピゲの指数は4月は比較的横ばいで、パテック フィリップは0.2%下落し、オーデマ ピゲは0.1%上昇しました。直近一年間の市場の動向です(単位:ドル)。↓
直近半年のグラフとなります(単位:ドル)。↓
3月19日から4月21日にかけて、ロレックス マーケット インデックスは、Watches & Wonders の期待と余波によって 700ポイント近く上昇しました (+2.4%)。指数を構成する時計の3か月間のパフォーマンスを見ると、最も値上がりしたのは製造中止となったデイトナのリファレンスであり、金無垢モデルがその先頭に立っていることがわかります。ホワイトゴールドRef.116519LN、イエローゴールドRef.116508、ローズゴールドRef.116515LN、ステンレススチールRef.116500LNは過去 3 か月でそれぞれ 5.0%、4.0%、3.5%、3.2% 上昇しました(グラフ単位:円)↓。
さらに見てみますと、デイトナグリーンダイヤルの “クフ王”、もしくは “ジョン・メイヤー” の愛称でお馴染みのRef.116508は、2019 年にHodinkeeのトーキング ウォッチのエピソードでジョン・メイヤーが賞賛して以来、人気が集中するように。市場価格は、昨年のロレックス市場の広範な下落傾向に従っていたが、3月の最終週に価格が少しずつ上昇した。現在、グリーンダイアルの価格は約8万8,000ドルと推定されており、3月中旬に付けた52週間ぶりの安値である7万6,000ドルから約16%上昇しています(単位:円)。
同様に、ロレックス デイトナ 初のセラミックベゼルのSS製デイトナであるRef.116500LNも、市場価格が徐々に上昇しました。「パンダ」ダイヤルのバージョンは現在約3万4000ドルで取引されており、今年1月に付けた52週間ぶりの安値よりも約2000ドルほど高くなっています。残念ながら、新作のデイトナの導入は、先々代モデルに何らかの影響を与えるかと思いましたが、Ref.116520の黒文字盤と白文字盤の両方の価格は、過去 1 か月で 1.5%、過去 3 か月で 1.8% 下落し、52 週間ぶりの安値となる24,000ドルに達しました。
今年の新モデルが市場全体に及ぼす長期的な影響はまだ明らかではありませんが、現時点で市場全体の指数がもはやこれまでのような下落ではないことは確かなようです。現在、指数値は2月と同じ範囲で推移しており、最低レベルは3月19日頃に達したようです。ブランド指数のかなりの大部分が過去 1 か月間プラスであり、最もパフォーマンスの悪い指数ですら ( H. モーザー) は2%の下落にとどまっています(グラフ単位:ドル)。同様に、20,000ドルレベルまでのすべての価格帯インデックスは横ばいか、わずかに上昇しています。この価格レベルを超える指数は過去 1 か月間でわずかに下落していますが、それはWatches & Wonders後の急上昇を示しており、その後は沈静化しているためだといえます。
短絡的な分析はできませんが、感覚的に “下げ止まり” といったところでしょうか。またひと月後にも見てみたいと思います。
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