時計を投資目線で買うときの選び方
最近、高級時計に興味が出てきた方向けの内容です
時計が趣味ではなくても「1本ぐらいは高級時計が欲しい」という方は多いと思います。
その時計をどんな時に着けるかによって選ぶ時計も変わってきますし、憧れのブランドやモデルがあれば選択肢は自ずと限られてきます。
今回私が提案するのは、予算は限られるが、漠然と「とりあえず1本欲しい」という方に、カテゴリー別、私の個人的なチョイスで、その上、使っても資産価値が(今のところ)しっかりと残る時計をご紹介したいと思います。
フォーマル
仕事だけでなく冠婚葬祭でも使えるモデルとなると、重要になるのが色です。私は全く気にしませんが、時としてガチガチのマナー武装をする人がいます。付き合いが貴族階級の方たちが多いのならば考える必要もあるかも知れませんが、そうでない人ならある程度の条件をクリアしていればそれほどデリケートになる必要はないと思います。
となると、シンプルな3針時計、素材はステンレスなどのシルバー、ブレスレットタイプでも革ベルトでも良いと思いますが、葬儀を考えると革ベルトは黒。文字盤色は最終的に喪服とのコントラストを考えると白かシルバーがオールマイティーかと思います。
それを考えると、グランドセイコーなどには多くのフォーマルモデルがラインナップされています。しかし資産価値を含むとなるとかなり絞られてしまいます。やはりここは王道、ロレックス。
ロレックス デイトジャスト 41 Ref.126300 オイスターブレスレット×スムースベゼル ホワイトダイヤル
シンプルで実用的でオン/オフでも使いやすいデイトジャスト。ロレックスの顔ともいえるモデルです。ステンレスモデルは今や大人気ということで、大きな値崩れもない万能モデルです。
そして本格的なフォーマルウォッチということで、パテックフィリップはどうでしょう。時計界の頂点に位置する最高峰ブランドですが、カラトラバなら納得のいく価格帯で購入できることもあります。
パテック フィリップ カラトラバ 18K WG Ref. 3919G-001
型番によっては200万円をかるく超えていく、今や大人気ドレスモデルのカラトラバですが、シンプルなホワイトゴールドケースに黒革ベルトのこのモデルは格安かもしれません。今や価格が上昇の一途をたどっている右肩上がりのカラトラバ。資産価値はしっかりと残ることでしょう。
ダイバーズ
海に潜らなくても欲しい人多数のダイバーズウォッチ。男性には人気のカテゴリーです。特徴として、逆回転防止ベゼルが付いていることが多く、ロレックスのサブマリーナが代表的なモデルかと思います。
ロレックスでいうと、現行モデルや先代モデルのベゼルがセラミック製(セラクロムベゼル)のものは、市場価格を見ると定価の倍近い価格となっており、正規店で定価購入出来ればいいのですが、かなり厳しい現実がまっています。ならばもう少し前のモデルはどうでしょう。
ロレックス サブマリーナ Ref.16610 ランダムシリアル
リファレンス番号が5桁(約10年以上前)のロレックスの価格が上昇中ですが、サブマリーナもその一つ。100万円前後で今なら出ていますが、狙うは高年式のシリアルがランダムのモノが良いかと。付属品のギャランティカードも欲しいところですね。恐らく、100万円前後ならば損はないのではないでしょうか・・・
また、「いくらロレックスでも10年以上前の時計はどうも・・・」という方はオメガがオススメ。
オメガ プロフェッショナル300 コーアクシャル マスター クロノメーター Ref.210.32.42.20.01.001
最新モデル、シーマスタープロフェッショナル300は、防水性能だけでなく耐磁性能も優れています。機械式時計は磁気が天敵。しかし磁気をもろともしない性能をこのモデルは持っています。価格も正規店ではなく並行店で買うと新品でも15万円近く安く買えます。もちろんそれには「保証書が自分の名前ではない」ということになりますが、特にデメリットが今のところないので気にならないなら並行店が断然お得です。50万円を切るダイバーズウォッチとしては最強ではないでしょうか。
GMT機能付き
GMTとは、グリニッジ標準時(Greenwich Mean Time)というイギリスにあるグリニッジ天文台での平均太陽時のことになります。簡単にいうと、普通の時刻だけではなく、時差のある知りたい国の時間も時分秒針以外のもう一つのGMT針というのを使って設定すれば一目でわかる機能です。
オススメはやはりロレックスですが、GMTマスターIIという人気モデルがあります。しかしこれは正規店での購入も難しい上、並行店ではかなり高額となっています。なのでここは視点を変えてエクスプローラーIIはどうでしょう。こちらも人気ですが、今のプレミア価格なら許容の範疇だと思います。オレンジの針がGMT機能を有しています。
このエクスプローラーIIも、そろそろ新型が発表されて製造終了しそうだということで、徐々に値が上がっています。シンプルでスーツでも使いやすい、ベストセラーモデルです。
そしてこちらはロレックスの兄弟ブランドと言われているチューダーのブラックベイ GMT です。
チューダー ヘリテージ ブラックベイ GMT Ref.79830RB
ヴィンテージテイストの赤と青のペプシカラーベゼルとロレックスに負けない堅牢性を有しており、価格はリーズナブル。今の段階で、正規店購入と並行店購入との価格差は僅かです。しかし製造終了することがあれば、上昇する可能性を大きく秘めています。
クロノグラフ
簡単に言うと、ストップウォッチ機能です。今では多くなりましたが、これを電池ではなく巻き上げられたゼンマイの力だけで駆動させるのはかなりの複雑機構で、製造コストも高くなりがちです。
クロノグラフで一番人気のモデルはロレックスのデイトナと呼ばれるモデルです。しかし正規店での定価はステンレスモデルで約150万円。しかも正規店での購入はあまりの人気でハードルがかなり高い。かといって並行店では280万円~というとんでもない価格となっている。
ということで、現実的ではないので他のブランドを見てみると、オメガがあります。オメガのクロノグラフ、スピードマスターは人類が初めて月に降り立った時に宇宙飛行士が着けていたという有名な話があります。そのオメガのスピードマスターには数多くのモデルが存在しますが、私がオススメするのはこちら。
オメガ スピードマスター 東京 2020 リミテッドエディション Ref.522.30.42.30.04.001
クロノグラフのカラーデザインで、一番人気なのが、白×黒のパンダと呼ばれるカラーコンビネーション。正式にはシルバーなのだが、白く見えるので人気。その上これは幻のモデルということが決定している。なぜかというと、東京オリンピック2020記念モデルだからです。新型コロナウイルスの影響で仮にオリンピックが開催されたとしても2021年。この2020年のロゴは幻のロゴなのです。開催されなかったら、それはそれでまた注目を浴びるモデルとなるでしょう。ということは、どちらに転んでも将来的に注目度が高くなり、希少性が高くなることは決定的だと言えます。
他、クロノグラフを作る技術が優れているブランドというのもあります。それはゼニス社です。ロレックスにもクロノグラフのムーブメントであるエルプリメロを供給していたこともあるこのゼニスは、古くからクロノグラフを製造していました。
ゼニス エル・プリメロ A384 50周年記念 リバイバル Ref.03.A384.400/21.M384
ルパン三世の次元が着けていた時計としても一部有名なA384。50周年を記念して復刻版がリリースされたということで、注目されたモデルです。人気の白黒パンダで、特徴的なトノーケース(樽型)で、ブレスレットもラダーブレスレット(はしご)というオリジナルに忠実に再現しています。並行店ならリーズナブルな価格で今なら手に入りそうです。
最後に、こんなモデルも人気です。
オメガ スピードマスター MOONWATCH 記念モデル Ref.310.32.42.50.02.001
2020年10月に発表されたこのモデル。よく見るとスヌーピーの絵が。何でスヌーピー?と思うかもしれませんが、宇宙飛行士とスヌーピーは切っても切れない関係にあります。人気モデルなので、正規店で購入できればラッキーです。
最後に
未来の相場なんて誰もわかりません。しかし “良い物” は必ず評価されます。
機械式時計は磁気が苦手。スマートフォンやパソコン、テレビなどの電化製品にさらされると中の機械に磁気を溜め込み(磁気帯び)、精度が下がったり故障の原因となります。一部を除いて、やはりその辺りの取り扱いには注意が必要ですが、それさえ守れれば長く使え、将来的には資産になります。
「一本は欲しい」という方、どんなカテゴリーのモデルが欲しいのかをよく考えて、時計を選びましょう。
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