PHILLIPES GAME CHANGERS @ NY その他注目モデルの結果
- 2019.12.20
- GMTマスター オーデマ・ピゲ サブマリーナ その他 ランゲアンドゾーネ ロレックス ロレックス・その他 海外ブランド
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なんどもしつこくオークションのことばかりネタにしてますが、今回は「最終まとめ」としておきます。
ちょくちょく並行店や個人売買などで目にするモデルも登場しておりましたので、それらを中心に見ていきたいと思います。
ROLEX
GMT-Master II
Ref.16710
落札価格 約330万円
大人気モデル、ロレックスのGMTマスターIIのペプシです。今回出品された個体はデットストックであり、スティックダイヤル、しかもMシリアルの最終高年式モデルでした。相場を見ていると、やはり若干「お得」かもしれません。少し前までは200万円ぐらいで状態の良い「M番スティック」がありましたが、もうここまで来てます。急激な上昇だと思いますが、GMTは人気ですね。
ROLEX
Submariner
Ref.16610LV
落札価格 約380万円
サブマリーナ生誕50周年を記念して作られた、コーポレートカラーをベゼルに配したサブマリーナです。当時はそれほど人気とはなりませんでしたが、製造年によってエラーではないが、仕様の違う、俗にいう”レア“な仕様が確認されるようになると、価格はドンドン上昇していきました。
今回出品されたのは、そのレアな個体であるベゼルの「40」の字体が違う”ファット4(フラット4)” と呼ばれるモノが出品されましたが、こちらもデッドストック品ということもあり、高値になりました。ここまで来たら、手が出ませんね・・・
AUDEMARS PIGUET
Royal Oak Concept Watch, Royal Navy
Ref.26081AI.00.D003SU.15
落札価格 約2000万円
一般にはあまり出回っていないコンセプトウォッチということで、かなりのレアピースです。形を見て、APのロイヤルオークと判別できるが、そうでもないと、新興ブランドと間違えてしまいそうなモデルです。このモデルは”アラクライト“という金属とチタンを使ったケースで大変珍しく、ダイナモグラフ・トゥールビヨンが内蔵されたハイエンド仕様です。
Rolex
Pre-Daytona
Ref.6238
落札価格 約1900万円
1963年製のクロノグラフで、「デイトナ」という名前ができる前のモデル、いわゆる「プレ デイトナ」と呼ばれるアンティークロレックスです。シンプルな見た目で、保存状態も悪くないので注目しておりました。デイトナと呼ばれるようになってからの手巻きは、大変高額になっていますが、もっと前に作られプレデイトナは、それほど高騰していません。といっても2000万円ですが・・・
HEUER
Monaco Piece d’Art
Ref.1133
落札価格 約890万円
左リュウズのスクウェアクロノグラフとして認知されているホイヤーのモナコですが、その歴史の始まりともいうべきモデルです。当時の部品を全て修復・装飾し、再び当時のままに組み上げられ、新たな命が吹き込まれた初代モナコ。
透明なケースバックから眺めることができる、装飾を施したムーブメントです。時計師がムーブメントと部品を分解し、クロノグラフモジュールのあらゆる部分に細工を施しました。最も印象的な芸術性はブリッジに表れています。1970年代のスタイルをイメージさせるフォントを用い、秒分計用のクロノグラフブリッジに「Cal. eleven」、時間計ブリッジに「Monaco」と手作業で刻印されています。
BENRUS
No name / Ultra-Deep
Ref.DTU-2A / P MIL-W-38188
落札価格 約320万円
この時計、軍用時計を作っているブランド、「ベンラス」というメーカーなんですが、この時計の意味するところは何なのでしょう。今回はペアで出品されたのですが、予想落札価格が30万円ぐらいという設定でしたが、結局は320万円までになりました。
実はこの時計、ジェームズ・スタンフォードという人が実際に使っていた時計で、彼は1960年代のアメリカ空軍曹長でした。そして所属している部隊は、ラオスやベトナムで活動したそうです。CIA(中央情報局)でも使用されていたと言われています。そんな人物が実際に使っていた時計ということで、今回は娘さんが金欠になったので歴史的な時計として出品に至ったということです。この所有者であった J.スタンフォードという人物は、アメリカ版ウィキペディアでも出てくる人物だそうです。
ベンラスというメーカーの時計、ペアでの出品でした。
PATEK PHILIPPE
Nautilus
Ref.5711/1P
落札価格 約3800万円
欲しくて仕方がないが、一生買えそうもないモデル「ノーチラス 40周年記念プラチナモデル」です。僅かの差で、40周年以前に作られた同リファレンスモデルが高値になりましたが、こちらも3800万円という高値での落札でした。恐らくこれからまだまだ上がっていくのでしょう。
URWERK
Endgame
Ref.UR-105 CT Iron
落札価格 約3420万円
最後に、今回のオークションを通じて一番インパクトを残したと言っても過言ではないブランド、ウルベルクです。その独特の近未来的なフォルムは、これまでの時計デザインの常識を覆すモデルです。
この”Endgame” は、映画「アイアンマン」の主演でも有名なロバート・ダウニー・Jrが実際に使ったことのある個体です。詳しくは知りませんが、このウルベルクは、彼に他のモデルも提供しており、アンバサダー的な役割を担っているようです。
この近未来的なデザインのブランド「ウルベルク」は、どれも量産できるようなモデルではないので、高額な設定となっています。しかしデザインだけでなく機能や作りといった点でも評価は高く、新たな時計のフィールドを開拓しているブランドの一つだと思います。
A. LANGE & SÖHNE
Lange 1
Ref.101.026
落札価格 約3760万円
今回のオークションで、私が一番欲しいモデルの一つだったドイツの名門、ランゲアンドゾーネのランゲ1 スティールです。未使用状態で保管されていたこのモデル、一般には販売されていないとあって、”レア” という一言では済まされないほど希少なモデル。
オーバーホールなどのメンテナンス時に、”代車” のような役割のために作られたとも言われており、約30本ほど製造されたそうです。そして今まで8本ほどオークションに出されているのを確認してますが、全て違う個体(シリアル)で、同じ個体が再び出品されたことはありません。落札者は手放すことが今のところないということです。
そんな中、このデッドストックは思っていた以上にリーズナブルな落札価格だと感じました。
というわけで、オークション前から終了まで引っ張りに引っ張ったトピックですが、この記録が数年後、数十年後にも生きてこれば良いと思っています。資産価値という点でも興味はもちろんありますが、時計の歴史に残るモデルなどを、同じ時間に共有できた幸せがオークションを通じてありました。
また、面白いオークションがあればご紹介します。
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