【ロレックス】認定中古時計のシステムでわかったこと

先日も記事にしましたが、ロレックス認定中古時計というトピックが世界中で話題となっています。実際に、欧州最大級の時計・宝飾サプライヤーであるブッヘラー(Bucherer)のロレックス正規販売店では既に認定中古時計の販売を開始しているということが、さらにロレックスファン達の注目度を高めることとなっていると思います。しかし実際のところ、謎だらけ・・・

 

ということで、今回の新たな認定中古時計を取扱うことに関する疑問を、わかる範囲で記載したいと思います。

 

問1:まずは、実際に運用開始されたこの認定中古時計、前にも掲載した通り “プレ値” と言われる定価以上の価格で販売されています。ここで「中古なので定価以下で売ります!」なんてことをしてくれると、一気に相場が崩れて面白いことになったのですが、実際は並行店価格(実勢相場)よりも高い価格設定となっています。ロレックス認定品という付加価値を前面に押し出している印象ですが、ではこの価格、どうやって、誰が決めているのでしょうか?

答え:ロレックスが価格に影響を与えることはなく、認定中古時計を取扱う正規店が独自で決めます。

ということでした。ある程度納得の答え。続いての質問。

 

問2:今のところヨーロッパのブッヘラーで開始しているこのシステムですが、一番気になるのが日本国内での運用。実際のところ日本ではいつから始まるのでしょうか?

答え:ロレックスが開始したこの認定中古時計プログラムは、各正規店が取り入れるか否かの選択権をもっています。なので実際のところ、認定中古時計を扱う正規店は(世界規模でみても)少ないと思われます。

なんとこれ、実際に扱うかどうかは正規店に委ねられているということ。そしてそれを運用するところは少ないだろうと言うことでした。日本では “ない” かも知れません。

 

問3:販売から3年以上経過した時計を取扱うとなっているようですが、現行モデルでも3年以上前に販売した個体なら、認定中古時計として取扱うのか?それとも、現行モデルは対象外なのでしょうか?

答え:現行モデルでも販売から3年以上経過している個体は取扱い可能です。

なるほど!ということは、欲しい現行モデルの新品を買いに行って認定中古品を勧められる可能性があるってことですね。価格差にもよりますが、ちょっと複雑です。

 

問4:やはり認定中古品といえども、取扱いを開始した正規店では店頭販売のみの対応なのでしょうか?

答え:今回、認定中古品に限り、ロレックスでは初めてオンライン購入が可能となります。これは各正規店が開設しているウェブサイト経由からの購入という条件付きですので、Chrono24やトケマー、楽天などを経由しての販売は行いません。

一応このプログラムをロレックス側が開始してたものの、そのプログラムを取り入れるかどうかだけではなく、ウェブサイトからの購入も可能にするかどうかは、正規販売店側の選択となるようです。そしてショッピングサイトなどでの取扱いは、ないとのことです。

 

問5:ヴィンテージロレックスについての興味がある方も多いかと思いますが、もしかしたらデイトナがデビューする前のクロノグラフであるプレデイトナや、億を超える価格で取引されているポールニューマンと呼ばれるデイトナを含む手巻きデイトナ、その他のモデルについての対応は?

答え:残念ながら、ロレックスで修復や部品の交換が必要になるヴィンテージモデル、価値の高いモデルの取扱いを対象にはしていません。基本的に35年以上前のモデルに関しては対象外となっています。

個人的には逆に取扱って欲しかったんですが、パーツの在庫がない可能性が高く、取扱うとなればそのパーツを個別に作るか、それ専用の製造ラインを作る必要があり、コストが非常にかかってしまうからでしょう。コストを掛けずに儲けを出したいロレックスならではの考えです。

 

問6:聞くまでもない感じですが、ロレックスの正規メンテナンスではなく、社外パーツやその個体のオリジナルの部品構成ではない個体の買取りは?

答え:完全オリジナルのパーツが使われている個体のみしか対象としていません。

これは今でもオーバーホールなどの修理・メンテナンスの時にも確認されることで、当然の答えです。

 

問7:自分の保有している時計をロレックス正規店でオーバーホールに出して白タグと認定中古品ギャランティーカードをもらいたいけれど、どうなの?

答え:このタグとカードは、ロレックスがまずその時計の所有権を取得する必要があり、取得後はジュネーブのロレックスやロレックスサービスセンターなどでメンテナンスを受けてから付けられるものなので、認定中古時計を購入する時にのみ、入手できます。

ですよね~。オーバーホールに出して付属するのは、今まで通り国際サービス保証書ということになります。

 

問8:研磨された個体ではなくノンポリッシュの個体が欲しいのですが、可能なのでしょうか?

答え:中古品として販売する個体はフルメンテナンスされ、当然研磨もされます。

どうしてもノンポリッシュのオリジナルケースを希望する場合は、そういうところをこだわっている並行店で購入するしかないようです。

 

こうしてみると、認定中古時計を扱うシステム(ルールを含む)を作って、あとは 丸投げ お任せという理解で良さそうです。日本でもこのシステムを取り入れる店舗、少しぐらいはあってもいいと思いますがいかがでしょうか?