ロレックスの秘密を「数字」で解く その3
ロレックスだけではなく、モノと数字は切っても切り離せない関係にありますよね。学生の時には、テストの点数や偏差値で物事を判断したり、年齢、経験、様々なモノの尺度は数値化されます。
そんな数字には、今まで気にしていなかったモノまであります。その気にしていなかったモノを、マニア目線で切り取ってみたいと思っている第3弾です。
【0.02】
かなり小さい数字です。この「0.02」とは何でしょう。
単位は「mm(ミリメーター)」とこれまた小さい単位です。
ロレックスはベゼルなどにダイヤモンドやエメラルドなどのジェムをセッティングしたモデルが数多くあります。これって、綺麗にカットされて配置されておりますが、ロレックスの厳しい基準がここにはいくつかあります。
その中で、宝石と宝石との隙間、その隙間の最大値は「0.02mm以下」と決められています。
例えはこのモデル、デイトジャスト31ですが、ベゼルには48個のダイヤモンドがセッティングされています。

このダイヤモンドの隙間は、”人間の髪の毛1/4以下の隙間“しかありません。基準が厳しいですね。
【275】
この数字は、”ヨットマスターII Ref.116689“の数字です。このモデルは、ホワイトゴールド製、プラチナベゼル搭載となっていて、ロレックスのレギュラーモデルの中で1位です。

おわかりになりましたか?この「275」は、”275g“です。そう、このWG製ヨットマスターIIの重さなんです。2007年に発表されたYG製ヨットマスターIIと比べて20gほど重くなっており、「一番重たいロレックス」となっています。
【290】
これは、ロレックスが2000年にデビューさせたムーブメント、”Cal.4130“についての数字です。

ロレックスがコスモグラフデイトナ専用に開発したCal.4130は、2000年から搭載されるようになりました。それまでは、他社製のムーブメントを供給させて、独自で調整していました。その後、研究に研究を重ね、念願の自社製ムーブメント完成となりました。
そしてこのムーブメントは、標準のクロノグラフムーブメントよりも大幅に少ない「290個」の個別のパーツで構成され、シンプルでメンテナンス性やパフォーマンスはさすがのロレックス社製と唸らせます。
【1905】
ロレックスマニアならすぐにわかるかも知れません、この数字。
「1905年」です。そう、これはロレックスの創業者、ハンス・ウィルスドルフが24歳で”Wilsdorf & Davis社“をロンドンに設立しました。当初は、スイスの腕時計をイギリスに輸入する会社として創業されております。

ジェームス・デービスがパートナーとなったのも、恐らくハンス・ウィルスドルフの資金が足りなかったからと言われています。
【1908】
この数字は先ほど紹介した1905年に付随する数字です。ということで、「1908年」となります。
ハンス・ウィルスドルフが、ロレックスのブランド名を正式に登録した年ということです。彼はネーミングを非常に重要視していたと言われていますが、当時はメーカーの名前ではなく売り手の名前が時計の文字盤にプリントされていました。

【1919】
最後も同じく「1919年」のお話となります。
ロレックスは、時計製造、時計の芸術の中心地として国際的に知られるジュネーブに移転。翌1920年、”Montres Rolex S.A.“という会社が市の商業登記簿に登録されることとなりました。
ということは、ですよ。来年2020年は、「ジュネーブに登録されて100周年記念」ということになるんです。もしかしたら・・・とてつもないアニバーサリーモデルが出たりして・・・

という期待をさせたり妄想させるのが、ロレックスなんですよね。あ~、楽し。
ロレックスの時計を純粋に好きで、時計を見ながらお酒を飲んだり語ったり。オサーンはいろいろな人とお話をして、知らないことやその人のストーリーを聞くのが大好きです。
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