ロレックスの秘密を「数字」で解く その1
ロレックスって魅力的ですよね。その魅力に取り憑かれたものは、底なし沼に…
ロレックスは、秘密主義とよく言われています。その理由は、”ハンス・ウィルスドルフ財団“という基金をベースにしている財団法人組織であって実態を公にする義務がなく、社内資料をほとんど公にはしていないからです。
実際、「出さなくてよい」となれば、企業はわざわざ情報公開しないのが当然と言えば当然ですね。
そんな世界で一番有名で人気のロレックスに関することを今回は「数字」を中心に見ていきたいと思います。
【4】の秘密
ロレックスに関する数字、まず最初は「4」です。
これは、スイス・ジュネーブ周辺およびビエンヌ(ビール)にあるロレックスの製造拠点の数です。
同社は①ジュネーブのアカシアにあり、研究開発・最終組立・品質管理などが行われています。
ブレスレット・ケーシング・及び様々な金の部品は、②ジュネーブのプラン=レ=ズゥアトで生産されています。
ダイヤル製造とジュエリー部門は、③ジュネーブのシェーヌブールで行われています。
そして全てのロレックスメカニズムの生産は④ビエンヌ(ビール)で行われます。

【5】の秘密
「5」の1つ目は、ロレックスの王冠マークのポイントの数です。見たまんまですね。
それとは別の「5」があります。それは、「R-O-L-E-X」という文字数です。この語源って何でしょう?
それは、この「5文字」をダイヤルにプリントした時に最適の文字数であること。
そしてこの「ロレックス」という音の響きです。全ての言語において、心地よい音の組み合わせを考えたと言われています。
これは今でいう国産高級車ブランドである”LEXUS(レクサス)“と同じですね。「レクサス」も造語であり意味はないのですが、音の響きに高級感があるというので考案されたブランドネームです。

【5.5】の秘密
単位は、mm(ミリメーター)です。
これは、シードゥエラー・ディープシーに使わてれいるサファイヤガラスの厚みとなります。
実際にロレックスは4,900メートルの深さで時計をテストしております。この他に、2012年に映画監督のジェームズ・キャメロンがマリアナ海溝で深海に挑んだ際に作成された”ディープシーチャレンジ“ですが、その特別モデルの湾曲したガラスは、厚さ14.3mmと激厚です。

【8】の秘密
2005年にロレックスがイエローゴールドのGMTマスターIIと共に導入し、2年後に「セラクロム」が商標登録されました。セラミックベゼルの生産は、「8」段階のステップで作られています。
- 基本的な準備(あいまいでスイマセンが必要な工程となっております)
- 射出成形(軟化する温度に加熱した材料を、射出圧を加えて金型に押込み、型に充填して成形する方法)
- 脱バインダー処理(説明が難しい専門的な技術です)
- 含侵(鋳造工程で発生する目に見えない「巣穴」や焼結部品の「隙間」などに、薬剤(
含浸剤)を圧入し硬化させて穴を埋める技術) - 焼結(セラミックの粉末を接触させた状態で、融点以下の温度で加熱すると相互に拡散して結合する)
- 専用機器による精密加工
- 貴金属塗布
- 研磨

【13】の秘密
この数字、何でしょう?単位は%(パーセント)です。
実はこの数字、ロレックスが世界第3位を表しています。「え?1位じゃないの?」って思うかもしれません。ロレックスが3位って不思議な感じがしますが、この数字はこうです。
1位・・・スウォッチグループ - 19%
2位・・・リシュモングループ - 16%
3位・・・ロレックス - 13%
4位・・・フォッシル - 6%
5位・・・LVMHグループ - 4%
このランキングは、”Finanz und Wirtschaft社“による2016年の時計業界の世界シェアの統計となっています。色々なブランドが集合してグループ化しているなかで、独立したひとつのブランドが3位に食い込む。これってスゴイことですよね。

今回は「ロレックスにまつわる数字・その1」をお届けしました。個々のモデルを掘り下げて見るのも楽しいですが、色々な角度からロレックスという会社をみるのも楽しいですね(オサーンだけ?)。
それではまた次回!
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