【ロレックス】ミルガウスが記録的な価格をたたき出しましたよ
ほぼ未使用に近いコンディションのロレックスミルガウスが、土曜日にフィリップスでなんと250万ドル(約3億4,000万円)で落札されたと、Bloombergが報していました。入札者にはロレックスの代理人がいたとされており、入札者の一人はアメリカのコレクターであり、もう一方がそのロレックスだったと、関係者によって伝えられています。やはり歴史的価値のあるモデルということで、ロレックス自らがオークションに乗り込んできた形です。この時計は、事前の落札予想価格である110万ドル(約1億5,000万円)の2倍近くになりました。ということで、「ロレックスが落札したのかどうか連絡を取りましたが、回答はありませんでした!」とのことでした。
1956年に発売されたミルガウスは当初、科学者たちが実験室での高い電磁波に耐えるために設計されました。ロレックスは、ジュネーブの欧州原子核研究機構(通称:CERN)の科学者たちから、強力な磁場の下でも正確に時間を示すことができる腕時計の製作を依頼されたと報じられています。最終的な製品は、ムーブメントを保護するために軟鉄のケースが装備されています。ミルガウスは最大で1,000ガウス(フランス語でミルガウス)の磁力に耐えることができるため、その名が付けられました。
1958年に製造されたこのステンレススチールのミルガウスは、極上の状態で出品されました。黒いハニカム文字盤、回転ベゼル、そして稲妻を模した秒針が特徴です。この派手な腕時計は、先週のジュネーブでのウォッチオークションで最も高額なアイテムの1つでした。
ミルガウスは元々、サブマリーナーやデイトナといったモデルとは人気の差が大きくあり、それ故、市場に出回っている良個体が極めて少ないモデル。その上、現行モデルが今年の3月に生産中止となり、ミルガウスというモデルが再びロレックスのカタログから消えました。それに応じてこのオークションでも需要が増加したという見方もあります。
オークションハウスの “フィリップス” は声明で、「この素晴らしく非常に稀な時計は、間違いなく最も希少で最高品質のロレックスモデルの代表的存在であり、おそらくはオークション市場に登場した Ref.6541 の最も保存状態が良く、完成度の高い個体です。」と述べています。
ヴィンテージのミルガウスはオークションで常に数千万円の金額となっていました。1958年製の同じミルガウスは、2013年にクリスティーズで35万4000ドル(当時のレートで約3,500万円)で売却され、2022年には別のミルガウスが33万5000ドル(昨年のレートで約4,700万円)でフィリップスにて落札されました。しかし、今回の売却価格は、このモデルにおいて新たな基準を設定したといっても過言ではないかも知れませんね。
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