ロレックス 1940年代~1970年代のクリスマス広告
前回に引き続き、ロレックスのクリスマスシーズンの広告をご紹介したいと思います。広告はその時代を色濃く映します。クリスマスプレゼントにロレックスをもらえることなんてありませんが、世の中にはもらえる人もいるのでしょう。羨ましい限りです。
ということで、今回も引き続き行ってみたいと思います。
1942年
第二次世界大戦という歴史においても悲惨な戦争が勃発した時代、もちろんハンス・ウィスルドルフにとっても困難な時期となりました。ナチスや枢軸国へのイライラは、ロレックスのビジネスを大きく混乱に陥れました。
オイスターケースと自動巻きの特許を取得したので、大きく売り出したい時期だったはずです。
1943年
スイスの広告です。ジュネーヴ湖を背景に広告されているのは、美しいバブルバックと呼ばれるモデルです。このモデルがこれから10年後にサブマリーナ・GMTマスターへと進化していきます。
1943年
第二次世界大戦中期、時計を押し出して宣伝することが難しくなっています。広告を出すには出していますが、戦争の影響が大きくあり、よりよい未来が訪れることを願った広告になりました。
1944年
戦争も終わりが近づいてきているのがわかっているのか、その喜びが込められているようです。戦争で苦しい時期が落ち着いたのでしょう。
1945年
戦争が終結し、シックな広告ではあるが時計を宣伝できる喜びのようなものを感じます。
1946年
1946年のドイツで作られた広告です。あの悲惨な戦争の直後でもありますが、ドイツではこんなオシャレな広告が作られています。立ち直りな早さを感じます。
1947年
フランスの広告です。デザイン重視で、時計はちょっとしか描かれていません。ポスターとしても凄くいいですね。
1948年
ロレックスの40周年ということで、イエローゴールドデイトジャストに5連リンクのブレスレットが搭載されました。このブレスレットは、ジュビリーブレスレットと呼ばれました。戦後間もないのに、日本では考えられない豪華な時計の広告です。
1958年
1958年の広告ですが、あのティファニーの広告でロレックスが使われています。ここには2種類のオイスターパーペチュアルが掲載されています。片方は14Kゴールドケース、もう一つは18Kゴールドケースモデルのようです。
1968年
他のブランドのことは詳しくないのでわかりませんが、エミリオ・プッチのことなのでしょうか。「ゴールドバンツをまとったゴールデンガールには、ゴージャスなダイヤモンドベゼルのドレスウォッチを」のようなことが書かれています。
1970年
オシャレなデイデイトの広告です。「ロレックスをまとったら、みんなが気付いていることに気付くだろう」ってことでしょう。粋なセリフですね。
1979年
イエローゴールド製のデイデイトとレディースデイトジャスト、しかもマドロナウッド(ウォルナット)ダイヤル。もうこの辺りになると、現在の広告と言っても通用するレベルですね。
これは1948年、戦後間もないころに世界中に贈られた新年のグリーティングカードです。
戦時中、時計製造に使われる原料の輸入が困難になり、大変苦労しました。しかし戦争が終わり、再び時計の製造ができるようになったことにより、大きく世界へ羽ばたこうとする気持ちが伝わってきます。
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