虎視眈々と高みを目指す デイトジャストII の底力

時計の世界にハマってまだ4年程度のヤマダです。私はロレックスのリセールバリューに惚れ込んでしまい、時計の世界にのめり込んでいるのですが、そんな方も多いかと思います。いや、いいんです。

俺はそうじゃない!」という方もいるでしょう。まぁ、いいじゃないですか。

お前の時計、人気ないしリセール悪いよな

と言われるよりも、

オォッ!それってなかなか買えないし、並行店で恐ろしい値段になっとるやないの!

と言われた方が、いいに決まっている(キッパリ)。仮にリセールバリューを気にしていなくても、悪く言われるよりも羨ましがられたり、崇められた方が気持ちは良いものです。罵られて感じる人は、オサーン師匠に良い店紹介してもらってください(笑)

ということで私はそんなリセールバリューを見ているのですが、気になるモデルがあります。それがタイトルにもある、

ROLEX Datejust II Ref.116300

このモデルのプロフィールとしましては、ロレックスの定番人気モデル「 “デイトジャスト” のサイズ変更」という大きな転換期になったモデルです。

2009年、これまでケースサイズ36mmだったデイトジャストを一気に5mmサイズアップ41mmとして誕生しました。ムーブメントは耐磁性耐衝撃性に優れた独自開発のブルーパラクロム・ヒゲゼンマイパラフレックス・ショックアブソーバーを備えた新型ムーブメント「Cal.3136」を搭載。サイズだけでなく、中身も大幅にアップグレードされました。

このデビュー時に登場したのが、Ref.116333Ref.116334の2モデルです。

Ref.116333イエローゴールドロレゾールということで、フルーテッドベゼルコンビネーションオイスターブレスレットです。一方、Ref.116334は、ホワイトゴールドロレゾールで、ホワイトゴールドフルーテッドベゼルステンレスのオイスターブレスレットです。ホワイトゴールドが使われているのは、ベゼルのみとなります。

Ref.1163332009年に登場し、2016年に姿を消しました。僅か7年の製造期間と短いモデルです。Ref.116334は同じく2009年に登場し、2017年に製造終了。こちらも8年という短い製造期間でした。

対して今回注目しているRef.116300は、結論から言うともっと短命です。なぜなら、デビューしたのが上記2モデルから遅れること3年、2012年に登場しています。

そして2017年に製造終了し、5年という短命で終わりました。ご覧の通り、オールステンレス製スムースベゼル×オイスターブレスレットとなっています。

様々なダイヤルデザインとダイヤルカラーがあるデイトジャストは仕事でも使いやすく重宝する一本なのですが、なぜここまで短命に終わってしまったのか・・・

それには様々な理由もあるでしょう。ロングパワーリザーブの新型キャリバーの開発で、”ロレックスの顔” ともいうべきデイトジャストにできるだけ早く搭載させたかったのかもしれない。そしてこのタイミングで「デイトジャストII」という若干失敗したネーミングを、しれっと「デイトジャスト41」とし、”36mm時代からの変化” を市場にアピールする名前変更のチャンスをうかがっていたのかもしれない。

見た目の違いもある。左がRef.116300(Datejust II)で右がRef.126330(Datejust 41) です。

バーインデックスのダイヤルだと、このインデックスの太さの違いがあります。探せば他にも違いがあるかも知れません。

当時の販売定価は、734,400円(税込)でした。この5年間しか製造しなかったという事実を知ってか知らずか、価格は徐々に上がっています。

オーソドックスなブラックダイヤルの価格、過去2年からの価格推移です。全てを鵜呑みにすることはできませんが、上昇しているのが顕著に表れています。

これこそが、投資的なモデルなのではないでしょうか?

確かにプロフェッショナルモデルであるサブマリーナやGMTマスターIIはキャッチ&リリース」で大きな益を生みます。しかしそれは例えて言うなら、元広島カープに在籍していたランスのような最低打率で三振王でありながら本塁打王を取るようなものです(わかりにくいですかね?)。マグロの一本釣りのような、一発狙いの投機的モデルということです。

※元広島東洋カープ ランス 1987年 470打数88安打39本塁打114三振 ヒットの半数近くが本塁打という一発屋

しかしこのデイトジャストIIはあきらかに定価割れが続き、製造終了した時点でも動くことはあまりありませんでした。しかし今や新品が手に入ることも難しいので、価格は上昇していますし、中古での流通量も減少してきております。

なかなか時計を買って「そのタイミング」まで寝かしておくのは難しいですが、逆に「そのタイミング」までガンガン使って買った時と同価格、もしくは少し得をしてまた新たなモデルを買うような、そんな付き合い方も時計だから許されると思います。女性にすると、痛い目に合います・・・