ROLEX Cosmograph Daytona Ref.16516
- 2020.04.05
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Photo by SJX Watches
この “Ref.16516” というリファレンス番号をご存じだろうか。詳しい方ならこの5桁リファレンスで、”エルプリメロ・デイトナ” というのがわかるでしょう。ロレックス初の、自動巻きムーブメントを搭載したデイトナです。しかし自社製ムーブメントではなく、クロノグラフでは定評のあるゼニス社のムーブメントを調整して使っており、今では希少なムーブメントということで、ヴィンテージロレックスの中でも、かなりの人気を誇っています。
しかし5桁目の “6” はプラチナ素材を表す数字。プラチナデイトナといえば、Ref.116506 のアイスブルーしか存在しないはずです。しかし確かに “それ” は存在しています。
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実はこのモデル、2018年10月に香港で行われたサザビーズオークション(Sotheby’s)に出品され、 6,840,000香港ドルで落札されたものです。現在の日本円では約9,500万円という高額落札です。
では一般に販売されていたのか、というとそうではない。これは2013年に亡くなったロレックスの元最高経営責任者、パトリック・ハイニガー氏(Patrick Heiniger)のオーダーで作られた5本だけの特別モデルと言われています。
故パトリック・ハイニガーと恋人ニナ・スティーヴンス
いつみてもキッツイ写真ですが、このパトリックが1本保有し、ほかの4本は贈り物として友人や仕事関係の方に渡ったそうです。そしてオークションに出された個体は、パトリックからもらった4本のうちの1本ということです。誰かはわかりませんが、こう記載されています。
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ケースの裏蓋には、「Francesca – Romain 16.10.1999」とあり、これは1999年10月16日にパリの教会で行われた結婚式に際しFrancesca Gobbi(フランチェスカ・ゴッビ)氏とRomain Sardou(ロメイン・サルドゥ)氏のための贈り物として作られたものだということがわかります。

そう、この時計です。フランチェスカ・ゴッビ(奥様)の家系を遡ると、実はイタリアのミラノでは有名な時計工房で、ロレックスの取扱店だったことがわかっています。その繋がりがあったものだと思います。
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というわけで、一般には出回ることのないプラチナデイトナ、ダイヤルはハイニガーが好きそうなMOP(マザーオブパール)で、リッチなルックスですね。Photo by SJX Watches
エルプリメロのムーブメントも、やはり目を見張るものがあります。
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世界に5本しかないモデル、これはロレックスのお宝中のお宝ですね。
またいつか、どこかのオークションで出会えるかも知れません。その時は、また価格は上がっていることでしょう・・・
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