【2年連続3回目】激レア ロレックス デイトナ Ref. 16516 が落札
- 2021.04.26
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ロレックスの魅力はその資産性とよく言いますが、ミステリアスな部分も人気の要因です。「ミステリアスとは何ぞや?」と思っている方にご説明を。
今ではロレックス正規で作られた製品というのは、しっかりとブランドで管理されているし、試作品などは当然、市場に流れることがありません。イレギュラーな個体と言えば、個別のオーダー品。しかしオーダー品といっても、一般に作られているモデルのケースに刻印を施したり、ダイヤルにロゴをプリントしたモデルというのが普通です。
読売ジャイアンツが2012年に優勝した時にオーダーしたと言われているエクスプローラーIIや、国軍や会社などのロゴがプリントされたダイヤルのモデルが流通した際には、今ではかなりの高値で取引されています。しかし上記したように、流通しているモデルをベースとしてこれらは作られています。
しかし以前もご紹介したことのあるモデルですが、ロレックスの当時の最高責任者が特別に数本、一般には販売されていない型番で製造させたモデルというのが存在します。さぁ、ご準備は宜しいでしょうか。何度か登場している彼、そう、
元最高経営責任者、パトリック・ハイニガー氏(Patrick Heiniger)です!
ちなみに隣の女性はヨメニガーです。この元ロレックスCEOのハイニガー氏ですが、彼がオーダーしたのがプラチナケースのデイトナです。この時計については、以前の記事をご参照ください。
今のところ、この時計が作られたのは5本と言われています。プラチナケースにダイヤルはシェルやラピスラズリ(鉱石)を使ったモデルがこれまで発見され、オークションに登場。今のロレックスブームが巻き起こった初頭である2018年に落札された時は、約9,500万円という価格でした。
その後、ロレックスブーム真っ只中の2020年に落札されたラピスラズリダイヤルの Ref. 16516 が、約3億5,000万円という破格で落札されました。これについては、こちらの記事をご参照ください。
前置きがかなり長くなりましたが、そうなんです。5本中の3本目が発見され、オークションに登場したんです。それがまた、タイミングが凄い。なぜかというと、2020年に登場したオイスターパーペチュアルに、人気が爆発した”ティファニーカラー“のターコイズブルー ダイヤル があります。
実は先月買ってしまった僕のオイパペ41mm Ref. 124300 ターコイズブルー
このターコイズブルーの人気が沸きあがって引くことがない今、オークションに登場してきた Ref. 16516 が何と、こちら!
ティファニーカラーのエルプリメロ搭載のプラチナデイトナです。これは1998年に作られ、ムーブメントはゼニスのエルプリメロがベースとなっている Cal.4030。
しかしこのモデルのダイヤルはオイスターパーペチュアル同様、普通のラッカー仕上げだと思われていました。しかし質感が若干違うのではないかと気付き、ダイヤルを取り出してみると天然石だということがわかったそうです。
これはよくよく考えてみると当然なのかも知れません。というのも、5本存在すると言われている中で、タヒチ産マザーオブパールダイヤル、ラピスラズリダイヤルがこれまで登場しており、オークションには出ていないがサンゴを使ったダイヤルがあると言われています。ということは、ロレックスCEOが贈答用に特別オーダーしたモデルなので、5本全てが何かしらの天然素材を使った希少ダイヤルでも何ら不思議ではありません。そう考えるとこの5本は試作的な意味もあり、これを皮切りに今日存在する天然素材をダイヤルに使ったデイトナが登場しだしたと考えられるのではないでしょうか。
そんなロレックスの歴史的にも重要なモデルがオークションに登場したのが2021年4月23日、香港で開催されたサザビーズ “Important Watches” です。
トップページに出ているように、当然出品される時計の中でも最も注目されるモデルということがわかります。
そして落札結果は・・・
予想落札価格(画像赤ライン)が約5,500万円~1億1,000万円だったのに対し、約3億4,000万円(HKD24,375,000)での落札となりました。コロナで経済状況が不安定な現状でこの落札価格というのは、凄いことだと思います。
こういった、ロレックスが正規に製造したにも関わらず、謎の多いモデルが少ないながらも存在し、それが目ん玉飛び出る価格で落札されるという面白さ。まだまだミステリアスなモデルが出てくるかもしれないロレックスからは目が離せませんね。
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