世界における日本のロレックス事情
5年前あたりから急激に需要が伸びたと思われるロレックス。その人気は留まるところを知らないほどの品薄が続いています。特にプロフェッショナルモデルの中でもステンレススチールのモノは、多くのモデルが定価以上で取引され、転売する人たちのターゲットとなる代表的な “投資商品” にまでなっています。
しかし人気になっているのは、決して日本だけでないはず。海外へ行っても、人気のプロフェッショナルモデルに出会ったという話も多くあるわけではなく、買った人でも日本ではありえない “抱き合わせ” なる販売方法を取る海外代理店もあるという。
では実際にどれぐらいの時計がスイスから日本へ、また海外へ輸出されているのかを見ていきたいと思います。
おわかりだろうか。香港というところは、スイスの時計ブランドにとっては世界一のマーケットということがわかります。日本はというと、4位となっています。これはロレックスだけではなくスイスの時計輸出量だが、ロレックスをとっても、この表はある程度は比例していると思われます。
単位が100万スイスフランということで、2019年の日本における輸入量は約16億スイスフランとなっている。日本円では約1,770億円となる。恐ろしいほどの金額だが、4位なのだ。
しかしここで特筆すべき点は、ロレックスをはじめ、高級時計ブームが巻き起こった直近の3年をみてみると、日本の輸入量が飛躍的にあがっていることがわかる。
前年の2018年からの比較だと約19%の増加となり、2017年からだと約30%の増加となっている。これは世界で一番伸びている国なのだ。逆に香港は前年より約11%も下がっている。
そして世界では類を見ない新ルールまで日本は独自で取り入れた。
実は海外の一部でもこの日本独自の購入制限は話題になっており、賛否があるようだ。私個人としては、賛成でも反対でもどちらでもない。メリットもあれば、もちろんデメリットもあるからだ。
2020年に入って、新型コロナウイルスの影響で世界的な大打撃を受けた経済がどこまで持ち直すかはわからないが、この勢力図もまた大きく変わるのかも知れない。
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