【オークション】ラストエンペラーのパテックフィリップ カラトラバが驚愕の落札価格に
- 2023.05.27
- パテック・フィリップ 時計情報局 海外ブランド
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各所でニュースにはなってますが、オークションのニュースです。
愛新覚羅 溥儀(あいしんかくら ふき)という人物は中国(清国)最後の皇帝であり、先日亡くなられた坂本龍一さんが音楽で参加され、アカデミー賞作品賞など9部門を受賞した映画 “ラストエンペラー” のモデルとなった人物。
その皇帝が所有していた時計が先日の5月23日、香港で開催された Phillips “The Imperial Patek Philippe Sale” というオークションで、時計を始めとした貴重な品々が出品されました。
その中で、話題になっていたのが パテック フィリップ カラトラバ Ref. 96QL です。かなり文字盤が経年劣化してますが、それがまた歴史を感じさせます。
このモデルは、8本ほど確認されているようです。ケースはプラチナ、シルバーの文字盤にはローズゴールドのチャプターリングとエナメルのアワーマーカーです。
そしてムーンフェイズとトリプルデイトカレンダーも備わっています。これらの機能は今でこそ一般的かもしれませんが、86年前の時計として、特にこの薄さであれば、非常に珍しいんじゃないでしょうか。
ラストエンペラーは1908年から1912年まで清国を統治していましたが、この時計を彼が入手した時期は不明。しかし、彼が第二次世界大戦後のシベリアの刑務所で5年間過ごした間、この時計を身に着けていたことは知られているそうです。
清国がなくなり、彼は満州国の指導者として活動しましたが、1945年に日本が無条件降伏した後、ソ連によって捕らえられました。そして捕虜として過ごしている間に親交を深めた通訳に、この時計を含む他のいくつかの個人的な品物を贈ったと言われています。
今回のオークションハウス フィリップス は、この溥儀のRef. 96に高い期待を寄せていました。というのも、同モデルと同じシルバー文字盤の1つが2002年に200万ドル(約2億8,000万円)で売却されていたからです。しかし今回の結果を受けて、フィリップスも驚いたことでしょう。
この時計だけでなく、オークション中に期待を上回る結果を収めた関連アイテムもありました。愛新覚羅溥儀が所有していた赤い扇子が60万9,600香港ドル(約1,100万円)で落札、ノートが95万2,500香港ドル(約1,700万円)で落札となり、予想以上の価格で売却されました。オークション全体では、5,710万香港ドル(約9億2,500万円)の成果を上げました。
で、このカラトラバ Ref. 96QL の落札価格は、 4,850万香港ドル(約8億7,000万円)という驚愕の落札価格となりました。歴史的な価値もあり、また、時計自体もかなりのレア物ということ。いやぁ、凄い。
話は違いますが、東京の何処かの駅で見た眼科医の看板で、 “愛新覚羅 維(あいしんかくら い)”っていう若い時の引田天功みたいな綺麗な女医さんを見たんですが、末裔なんでしょうねぇ…経歴もこれでもかってぐらい凄いです。
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