《新作》セイコー　プロスペックス ランドマスター30周年記念限定モデル SBDX059

ランドマスターは1993年の誕生以来、数多くの冒険家や登山家の信頼に応えるため、進化を遂げてきました。
シリーズ誕生から30周年を記念した本作は、歴代のランドマスターが持つ高い信頼性と代表的なモデルのデザインを継承した数量限定モデルです。

ランドマスターはセイコーの人気モデルであるアルピニストより大きく、実用的な兄弟モデルといったところか。両モデルは登山家や冒険家向けに作られていますが、アルピニストはフィールドウォッチ的なコンセプトに対し、ランドマスターはダイバーズウォッチの基本的なデザインを採用し、回転コンパスベゼルを備えています。GMTなど一部のランドマスターはこのラインから外れるモデルもありますが、この新しいプロスペックス・ランドマスター30周年記念限定版SBDX059は、以前のモデルから多くのデザインDNAを共有しており、そのベゼルにコンパススケールを持つ、頑丈な現代のダイバーズウォッチと言えます。

このSBDX059のブラッシュ仕上げとポリッシュ仕上げのチタンケースは、直径42mm、厚さ12.7mmで、ラグ幅は20mm、ラグからラグまでは50.1mmになっています。これまでのランドマスターコレクションでもチタンが採用されてきましたが、新しいSBDX059のケースとブレスレットには、ブランド独自のスーパーハードコーティングが施されており、耐傷性が向上しています。ケースの上部には、ランドマスターコレクションのシグネチャーであるコンパスベゼルに囲まれたサファイアクリスタルが取り付けられており、時計の裏側はソリッドチタンケースバックで密閉されています。3時の位置にあるケースサイドにはリューズガード、当然のことながらネジ込み式リューズ、200メートルの防水性を実現しています。

セイコーは自然にインスパイアされたダイアルを作ることが多く、特に限定版アニバーサリーモデルに関しては、特にその傾向があります。プロスペックス・ランドマスター30周年記念モデルSBDX059のダイアルは、12時位置に向かって濃くなるグラデーションで、美しいブルーが特徴的。この美的要素は、エベレスト頂上からの景色にインスパイアされているようです。空気が薄く、光の反射が非常に少ないので、昼間であっても空が暗く見えるようになります。青いグラデーションは、山頂に近づくにつれて空が暗くなる様子を表現しており、登山にインスパイアされたダイアルカラー。そして、ダイバーズウォッチにも見られるグラデーションダイアルと類似しています。中央に配置された3本の針、幾何学的なマーカー、3時位置にある日付、そして暗い場所での視認性を確保するため、緑に光るルミブライトが使われています。

SBDX059の動力源は、ブランドのトップクラスのダイバーズウォッチに内蔵されているキャリバー 8L35 自動巻きムーブメント、雫石高級時計工房で作られています。これは、エントリーレベルのプロスペックスモデルに使用されるものよりも進化したもの。28,800vph（4Hz）の振動数、約50時間のパワーリザーブを実現。これはセイコーの他の現行ムーブメントよりも高い振動数で、グランドセイコーCal. 9S55の基本的なデザインをベースにしています。しかし、公式の精度の発表によれば、日差は平均で-10秒から+15秒となっています。ちょっと謙虚に発表している感じでしょうか。セイコーの時計は仕様よりも正確に動作することがありますもんね。それが日本の技術力！

ラグに取り付けられているのは、チタン製ブレスレット。このブレスレットはフラットな3連リンクとトリプルフォールディングクラスプを備えています。クラスプには、セイコーのプロスペックスダイバーズウォッチ同様、ワンプッシュダイバーアジャスター方式となっています。ただし、これはウェットスーツの袖用ではなく、重いジャケットや極寒の服を着用したままで時計を付けれるよう想定されているみたいです。チタン製ブレスレットということで、どうしても価格が高くなるのは仕方がありませんが、逆にこの価格でチタン製ブレスレットが付属していることは良いんじゃないでしょうか。セイコーっていうブランドにとってはちょっと高いかも知れませんが。

セイコー、ジワジワ高級路線に進出してきている感じがありますよね。多くのモデルが今では15万円以上の価格になっています。そのため、キャリバー 8L35が搭載されている時計を見れば、セイコーでは高額であることがほぼ確実。この新しいランドマスター30周年記念モデルの定価はは335,500円で、生産数は1,000本（うち国内200本）ということです。