なかなか普通に買おうとしても難しい雲上ブランドのラグジュアリースポーツモデル。ヴァシュロン コンスタンタンなんかは、若干買いやすくなってきているようなことを聞きますが、5年前と比べると今でも正規店での購入は相当ハードルが高い印象です。しかも空前の高級時計ブームのピークだった2021年に、パテック フィリップのノーチラス 5711 がディスコンのアナウンス。もう夢も希望もなくなりました・・・
とはいうものの、継続しているオーデマ ピゲのロイヤルオークも今では相当ハードルが高く、この三大ブランドのラグジュアリースポーツモデルは、相当なパワーがないと無理だなぁと実感しています。ということで、ではまず、長らく愛され製造終了したノーチラス 5711 ブルーダイアルの相場を見ていきたいと思います。
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2013年半ば辺りからの価格推移となっています。当時、今では考えられないですが、300万円前後で推移していました。私も200万円くらいの個体を何度も見ましたし、今のような相場は想像もできませんでした。時計人気が広がるにつれて、徐々に上昇していきましたが、それは文字通り、「徐々に」でした。
しかし2017年あたりに400万円を超えてからは相場の上昇が早くなり、1年の間で約100万円の相場上昇、そしてその1年後に200万円、そのまた1年後に250万円ともう歯止めが利かない上昇ぶりを見せました。
2020年に1000万円という壁で立ち止まった相場でしたが冒頭にも述べましたがここへきてディスコンとなり、2021年1月~2月という1月間で300万円以上の上昇、2022年には2000万円を超える相場になりました。
最高潮の時は、3000万円を超えるかと思えるほどの相場になりましたが、市場は落ち着きを取り戻したのか相場は急落、現在は約1600万円辺りで推移しています。ホント、恐ろしいモデルです。
次に、オーデマ ピゲのロイヤルオーク 15500st ブルーダイアルの相場を見ていきます。
先代モデルの15400stの人気を引継ぎ、デビュー当時からプレ値でした。しかし500万円を超える相場にはならず、400万円後半で推移していました。
それが2020年8月を過ぎたころから一気に上昇していき、ノーチラス同様、手が付けられないほどの上がり方をしていきました。2021年末からは1000万円を超える相場となり、2022年1月から1カ月の間で500万円ほど急上昇。結局1700万円まで上昇したそうばでしたがそこから下降線をたどり、今では800万円台に落ち着いています。考え方にもよりますが、昨今のAPの値上げを鑑みると、600万円~700万円辺りまで相場が下がれば、 “買い” かなぁ、なんて思います。
最後にヴァシュロン コンスタンタン オーバーシーズ 4500v ブルーダイアルです。
2017年半ばからの相場になりますが、定価割れが当時は当然のヴァシュロン コンスタンタン。PPやAPが上昇を見せ始めた2020年でも若干の上昇を見せた程度。しかしそれらを追随するようにこの年の後半に入り300万円を超え、結果的に2021年の1年間で約300万円の相場上昇。
2022年1月~3月の2か月間で約280万円の上昇という、こちらも目を見張る相場。1000万円を超えるところまでは行きませんでしたが、900万円台までピークでは上昇しました。
しかしここが怖いところなんですが、相場が急落しだして未だ下落が続いています。もちろんPP/APも下落をしているのですが、ほぼ横ばいに近くなっているのに対し、オーバーシーズはまだ下がっている感じです。
しかし現在の定価が約360万円なので、定価割れするほどの下落とまでは行かないでしょう。
さて、今回のモデルの相場のグラフを一緒にしてみました。
当然、同じように時計ブームのタイミングで上昇しているのですが、ノーチラスのディスコンが明らかになった2021年初頭の動きが歪な形となっているのがよくわかります。そしてピーク時を過ぎ、世界的な時計相場の下落と言われる昨今ですが、下落というよりは、正常な相場へ戻りつつある時期なのかも知れませんね。
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